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外枠

女性ドクターに診てもらいました

私の悩み「月経痛と便秘で悩んでいます」鈴木理香さん(35才・仮名)

月経痛と便秘で悩んでいる鈴木さん。「月経痛は薬で抑えていますが、飲む量がだんだん増えているので不安。漢方薬で何とか治したい。便秘も下剤に頼らないようになりたい」。

鈴木理香さん

横浜朱雀漢方医学センターセンター長 熊谷由紀絵先生

1989年、産業医科大学医学部卒業、麻酔科入局。90年から94年、新日鉄八幡製鉄所病院、国立小倉病院などに麻酔科医として勤務。その後、財団法人神奈川県予防医学協会産業保健部主任、医療法人養光会ベイサイドクリニック副院長を経て、2005年より横浜朱雀漢方医学センター、センター長就任。現在に至る。

横浜朱雀漢方医学センターの詳しい情報については『漢方のお医者さん探し』で

熊谷由紀絵先生

注) 事前に病院で実際に使用している問診票に書いてもらい、その内容にそって診察を進めていますが、当記事では体験者のプライバシーを考慮して仮名とし、診察内容をすべて掲載しているわけではありません。

※女性の健康を応援するウーマンビューでも「月経不順」について解説しています。

マーク診察が始まりました

熊谷先生:さて、問診票を拝見しましょう。お困りのことは月経痛と便秘ですね。まず便秘について伺います。いつもですか?

鈴木さん:はい。月経の前になるととくにひどくなります。

熊谷先生:「おなかが痛くなる」「便が残った感がする」「おなかが張る」というところもマルをしていますね。あら、市販の下剤を使っているんですね。

鈴木さん:ときどきですけれど。

熊谷先生:どんなお薬を、1回あたりどれくらい飲んでいますか?

鈴木さん:「×××××」で、1回2錠です。

熊谷先生:とすると、用量内におさまっていますね。最近、下剤の効きがだんだん悪くなってきたと思うことはありませんか?

鈴木さん:10歳代、20歳代のほうがむしろ頻繁に、たくさんの量を飲んでいました。理由はよく分かりませんが、最近は2錠ですんでいます。

熊谷先生:そうですか。次に月経について伺います。周期は安定しているようですし、量も普通。となると、問題はやはり痛みということですね。鎮痛剤はお飲みになりますか? 飲むとしたらどれくらいの量ですか?

鈴木さん:かなり多いと思います。用量が1回2錠の鎮痛薬を、4〜6時間ぐらいおきに4錠ずつ飲んでいます。最初の1、2日だけですが。だんだん増えていって、今はそんな感じです。

熊谷先生:その量はちょっと多いかな。本当に大変なんですね

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マーク胃腸のこと、睡眠のこと

熊谷先生:それから、主訴ではありませんが、問診表で気になった点があります、まずは消化器系のトラブルです。鈴木さん、胃の調子があまり良くないようですね。食後にだるさを感じたり、眠くてどうしようもなかったりするときがありますか?

鈴木さん:かなりあります。家にいるときは仮眠をとることもあります。そのほかに、胃がもたれます。

熊谷先生:睡眠については、あまり眠れないと。

鈴木さん:寝つきは悪くないんですが、1日2、3回は起きてしまいます。よく夢も見ますし。

熊谷先生:原因に心当たりはありますか?

鈴木さん:物音に反応して起きてしまうみたいです。新聞受に新聞が入った音とかでも。それから、夢をみて起きることもあります。あとは、壁によくぶつかるので・・・。

熊谷先生:壁にぶつかるのは寝相の問題ね(笑)。夢で起きるっておっしゃいましたけれど、その夢は悪夢ですか?

鈴木さん:悪夢が多いです。

熊谷先生:わかりました。次に脈とおなかと足、それから舌を診察したいので、ベッドに横になっていただけますか?

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マーク腹診などからわかったことは?

熊谷先生:(触診・舌診を終えて)一口で言いますと、「やわらかくて、底力がないおなか」をしていますね。消化器系があまり強くない人によくみられる状態です。食後に疲れる、眠気が出るというのは、きっとこれが原因のように思います。

鈴木さん:そんなに力がありませんか。

熊谷先生:かなり弱いほう、かな。考えられるのは、日常生活でもお仕事でも、鈴木さんちょっとがんばりすぎかもしれない、ということです。キャパシティを越えているにもかかわらず、少しずつ無理をなさって、そのオーバーしている部分を気力で保っている、そんな様子が伺えます。先ほど悪夢を見るとおっしゃっていましたけれど、それもキャパシティオーバーの影響だと思いますよ。

鈴木さん:確かに、心当たりがあります。

熊谷先生:もう一つ、足を触らせていただいたら、けっこう冷えていました。血行があまりよくないようです。

鈴木さん:冷え症です。

熊谷先生:胃腸の調子が悪かったり、便秘だったりするのは冷えが原因かもしれません。便秘というと漢方医学ではお腹に力があってがっちりした人、つまり実証の方の一症状のはずなのですが、実際は細くてお腹に力がない人の便秘のほうが多い印象ですね。こういうタイプを「冷え便秘」といいますが、腸を下剤で刺激してはお通じをつけることを繰り返していると、どんどん薬の量が増えていく傾向があります。

鈴木さん:そうなんですか。

熊谷先生:鈴木さんの場合、量が増えていないとおっしゃったので、安心しました。

熊谷先生:さて診断の結果ですが、冷えがあって、胃腸が弱い。こういうタイプの方の場合に考えなければならないのが、初めから月経痛を改善する目的でお薬を出して大丈夫かという問題です。

鈴木さん:どういうことですか?

熊谷先生:女性向きの漢方薬には、当帰(とうき)や地黄(じおう)という生薬が入っているものが多いんですね。そして、これらの生薬は胃もたれを起こしやすいという特徴があります。だから今、胃腸が弱い鈴木さんに月経にまつわるお薬をだすと、胃腸のトラブルがひどくなってしまうおそれがあります。鈴木さんぐらいのおなかの状態でしたら、月経痛のことはちょっとおいといて、まずは胃腸系を丈夫にするお薬のほうがいいでしょう。

鈴木さん:ちょっとおいておくというのは、どれくらいの期間なんですか?

熊谷先生:2週間から1ヶ月ぐらいですね。胃腸が元気になると、便秘のほうも改善できるかもしれません。

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マーク鈴木さんに必要な漢方薬とは?

熊谷先生:ということで、本日、鈴木さんにお渡ししたい漢方薬は六君子湯(りっくんしとう)です。これをまず1〜2週間お飲みいただきます。体が温まって、おなかに底力がついてきたら、次の処方に移りましょう

鈴木さん:月経痛のほうはどうですか?

熊谷先生:六君子湯には残念ながら月経痛を直接とるはたらきはありません。ですので、痛みに関しては芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)という薬をお出します。この薬は月経が始まる1週間ぐらい前から飲んでください。

鈴木さん:痛み止めという感覚でいいですか?

熊谷先生:そうですね。ただ、このお薬が体になじんで効果が十分に出るようになるには、少し時間がかかります。だからこの薬は月経が始まる1週間ぐらい前から飲んでください。 最初のうちは普段、飲んでいる鎮痛薬を併用してもかまいません。今日はお疲れさまでした。がんばって治していきましょうね。

鈴木さん:はい!今日はどうもありがとうございました。

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診ていただいた感想

鈴木理香さん

鈴木理香さん(35才・仮名)冷え症は自覚していましたが、自分の胃や腸がそんなにも弱っていることに驚きました。六君子湯で胃腸を元気にするだけでなく、日頃から暴飲暴食をしないように気をつけたいと思います。月経痛もじっくりと治していこうと思います。熊谷先生はとても気さくで、友達のような感覚で話すことができました。

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