


1963年生まれ。神奈川県出身。1977 年に「愛の芽生え」で歌手デビュー。以降、タレントとしてTVや映画などで活躍。 結婚・出産後は様々なトークショーを行うなど幅広く活動中。趣味はフラダンス・スノーボード・サーフィン。

--ふたりの男の子のお母さんでもある香坂さん。いつも元気いっぱいのイメージがあります。
香坂みゆきさん:もともと体を動かすのは大好きです。時間に余裕ができると、フラダンスを習ったり、サーフィンをしたり…。子どもが二人とも男の子なので、一緒にスポーツを楽しむことも多いですね。
でも最近は、年をとったなぁとしみじみ感じます。昔は寝なくても元気だったのに、ある程度の睡眠はとらないと体が持ちません。夜遅くなる仕事はあまり入れないようにしていますが、たまにスタジオの収録などで時間が延びてしまうと、眠くてだんだん口数が少なくなっちゃって(笑)。
--夜遅くなると、家事をこなすのも大変では?
香坂みゆきさん:遅くまで仕事があっても、翌日は子どもの幼稚園や学校があるので6時には起きないと間に合いません。起きてしまえば、ふつうに動けるんですよ。食事の用意をして、子どもたちに食べさせて、身支度を手伝って、スクールバスの時間までに送り出します。そのあとは家の中を一通り片づけて、自分の用事を済ませて、仕事にも出かけて…。子どもたちが帰ってくる時間までに大方終わらせておかないと大変なので、日中はフル回転していますね。
―とても忙しい毎日ですね。何か疲れをとる秘訣はありますか。
香坂みゆきさん:少しでも時間を見つけて寝ることですね。睡眠をとれば、多少風邪気味でも頭が痛くても、起きるころにはたいてい治りますから。幸い私は車の中であろうが、旅先で枕が替わろうが、いつでもどこででもぐっすり眠ることができます。家でも疲れがたまるとバタンキューで寝ちゃって、少々のことじゃ起きない。たまに、昼間とか夕方とか、エッって思うような時間に寝ていることもあって…。夫や子どもたちの「ママ、寝ちゃってるよ。どうしよう…」という声が何となく聞こえていても、無視して眠り続けます(笑)。私に頼ってばかりいないで、少々のことは自分たちでやってもらわないとね。

―ふだん、体調を崩してしまうようなことはありますか。
香坂みゆきさん:体は丈夫で、入院するような大きな病気をしたことはありません。このお仕事も子役の頃からずっと続けていますし、環境には慣れています。その間に結婚や出産もありましたが、とくに無理をすることもなくこなしてきたように思います。パパや子どもたちは熱を出すとウンウン言っていますけど、女の人って多少の熱が出ていても掃除もするし、ご飯も作るでしょ。あまり倒れることはないですよね。
―「母は強し」ですね。
香坂みゆきさん:ただ、2年か3年に一度、ひどい風邪をひきます。起き上がれないくらい症状が重いので、諦めて寝込んでしまいますね。普段あまりにも元気なのでみんなびっくりして、そのときばかりは大事にしてもらえます。男性でも家事のできる人はもちろんいますが、我が家の男性陣はふだん私に頼り切っているので、こういうときに困っちゃうのね。ごはんも作れなくて、男3人でどうしようって右往左往していますよ。(笑)
―いつも元気なお母さんが倒れてしまうと、家族は困りますよね。具合が悪いときに駆け込めるような、かかりつけのお医者さんはおられますか?
香坂みゆきさん:私自身は丈夫なので、ほとんど病院に行ったことがなかったんです。でも子どもは熱を出したり、おなかが痛くなったり、急に具合が悪くなることもあるので、近所の小児科のお医者さんにお世話になっています。子どもが生まれたことで、お医者さんが身近になりましたね。
今は、私と夫も近所に何件かかかりつけ医を持っています。風邪のときは、耳鼻科に行くことが多いですね。のどが痛いとか鼻水は、耳鼻科のお医者さんのほうが症状にぴったり合ったお薬を出してくれるような気がするの。長引かずに治るので、助かっています。

―香坂さんは、漢方薬を飲んだ経験はありますか。
香坂みゆきさん:お兄ちゃん(上のお子さん)を産む前に婦人科にかかっていたことがあって、漢方薬を処方してもらいました。先生からは『検査では取り立てて悪いところはないようですが、体調を整えるために漢方薬を飲んでみてください』って。アルミのパックに番号が書いてある薬でした。何番だか忘れちゃいましたけど。
―「エキス剤」ですね。いつでもどこでもすぐに飲めるように、成分をできるだけ変えないまま顆粒状に加工したものがエキス剤なんです。飲んでみていかがでしたか。
香坂みゆきさん:実はあまり記憶がないんです。でもその後すぐに子どもを授かったので、おかげで体調はよくなったんじゃないかな。そういえばもっと昔から飲んでいる漢方薬もありましたね。もともと私、鼻水がすぐ出ちゃうタイプなので…。なんだっけ、セイショウリュウトウでしたっけ。
―花粉症や鼻炎に効果のある『小青竜湯(しょうせいりゅうとう)』ですね。
香坂みゆきさん:そうそう。鼻炎薬(西洋薬)を飲むと鼻水は止まるけれど、鼻ものどもカラカラに乾きすぎて痛くなっちゃうの。小青竜湯は、乾きすぎることなく鼻水はちゃんと止めてくれる、という意識が私の中にあるんです。
―漢方薬は体の中の水分を出しすぎることなく、ちょうどいい量に調節してくれます。全体的に体調を整えることで、気になる症状を改善していくんですよ。小青竜湯もお医者さんで処方してもらいましたか。
香坂みゆきさん:薬局で購入しました。
―それはOTC医薬品(一般用医薬品:薬局や薬店等で処方箋無しで買える薬)といって、薬の名前が一緒であれば、含まれている生薬や成分は一緒ですが、自己管理のもとで服用することから、有効成分が医療用漢方製剤の3分の2から2分の1の量に抑えられているものが多いようです。医療用漢方なら、診察の上、個々の症状にピタリとあった漢方薬を処方してもらえますし、健康保険も使えます。今度はぜひお医者さんに診てもらってください。
香坂みゆきさん:そうなんですか!お医者さんに処方していただくものと同じだと思っていました。子どもは必ずお医者さんに連れて行きますが、自分のことはつい後回しになっちゃって…。面倒で薬局で買っていたのですが、今度はお医者さんに行ってみます。
―香坂さん、漢方薬に対するイメージはどうですか?
香坂みゆきさん:以前、漢方というと古い店で怪しげなガラスの瓶に入った薬をゴリゴリ引いているようなイメージがありましたけど、今はアルミの袋に入った近代的な薬のイメージが強くなりました。お医者さんが処方してくれるお薬は、どなたか偉い方が研究して、成分がわかったものを入れているんだと私は信じていますから。
ただ、今は漢方薬に対する知識が十分とは言えません。例えば更年期障害に漢方薬は効果があるということをよく耳にしますが、更年期が来る前にあらかじめ飲んでおけば症状が緩和されるのか、症状が出てきてから飲むものなのか、よくわからない。いずれ自分が更年期を迎えるときに、上手に利用していけたらと思っています。
―漢方薬は病気の治療にも使われますが、病気の一歩手前で少し具合が悪い『未病』の状態も改善してくれます。これは西洋薬にはない効果なので、ぜひ活用してみてくださいね。
香坂みゆきさん:私の場合、会社員のような定期検診はありませんから、自分から検診に出かけて早めに病気の兆候を見つけるようにつとめなければなりません。本当は全身の検査を受けたほうがいいんでしょうけれど、子どもを産んでから婦人科だけは同じレディースクリニックの先生のところで定期的に検査していて、それが自分の安心になっています。病気とは言えないちょっと具合が悪いときは休むしかないと思っていましたが、漢方薬はそういう段階でも使うことができるんですね。

―毎日の生活では、どのようなことに関心がありますか。
香坂みゆきさん:
ごくふつうに生活しようという姿勢があるだけで、これをどうしても食べなきゃいけないとか、朝起きたら必ず運動をするとか、そういうものはまったくやっていません。食事も、前日の残り物があったり、焼いた魚があったり、おしんこがあったり…たいそうなもの、作らないんですよ。でも栄養バランスは取れていると思います。祖母が作り、母が作り、私が覚えた料理を、家族のみんなに食べさせてきただけ。何も意識せずに作った料理が、たまたま日本の昔ながらの家庭料理で、結果的に偏りのない食事になっていると思います。
私はお酒を飲まないし、タバコも吸わないのですが、それは健康に気を使って無理にやめているわけじゃなくて、もともとどちらも好きではないんです。
―無理せず、自然体で生活することが大事ですね。
香坂みゆきさん:
運動不足だけは良くないと自覚していて、近所の友だちの家や毎日のお買い物は車をやめて、自転車で行くように心がけています。特別にスポーツをしようとすると続かないので、日々の生活の中で取り入れられるとしたら自転車に乗ることぐらいかなと思って。我が家の周りは坂が多いので電動じゃないと厳しいですが、それでもけっこう運動したような気分になります。会社(所属事務所)にも自転車で行っちゃうことがありますね。
スタッフからは「ホントに自転車で来たんですか」って驚かれますけど。
―自転車は体力がつくばかりでなく、リフレッシュ効果もあるのではないでしょうか。
香坂みゆきさん: 最近はちょっと暑いとすぐに窓を閉めてクーラーをかける人がすごく多い。便利で快適かもしれないけれど、そういうのはエコライフとは言えないですよね。外の空気を体で感じて生きていくことは、とても大切なんじゃないかな。自転車に乗っていると、風が温かくなったとか、緑が芽吹いてきたとか、金木犀が咲いてきたとか、ごく自然に感じるでしょう?そういう毎日が、すごく心地いいんです。
―最後になりましたが、仕事、家事、育児など、さまざまなことにがんばっている漢方ビューの読者にメッセージをお願いします。
香坂みゆきさん: 私はあまり将来の目標を持たないほうなので、今日をどうやって過ごそうとか、明日が元気ならいい、とか思うくらい。今一番大事なのは、子どもたちとの時間を楽しむこと。子どものことを優先して、空いた時間で自分の仕事をするようにバランスをとっているつもりです。子どもが大きくなって恋をして彼女のほうがよくなっちゃうまでは、近くにいたい。いずれ子どもから手が離れれば、私自身の自由な時間が増えていろいろなことに挑戦する機会もあるでしょう。人それぞれだけど、頑張りすぎず、今一番大事だと思えることを中心に、生活を楽しめばいいんじゃないかな。
―ありがとうございました。
