漢方ビュー通信

カラダが冷えたらコレ!「一人鍋」

カラダが冷えたらコレ!「一人鍋」

「一人で鍋?」全然、平気でしょう
このところ、一人鍋が流行っているよう。
鍋は大勢で囲むもの……というのは、一昔前の話。一人暮らしの食事ではもちろん、家族がいても食事時間がみんなバラバラ。そんなときに一人鍋は栄養もしっかりとれて、カラダも温まる、絶好の食事。最近は、一人鍋という言葉が“さみしい”ということで、「小鍋」という言い方をすることもあるようです。
そんなわけで、今回はこれからの季節にピッタリ、カラダポカポカ鍋を紹介しましょう。市販されている一人鍋をアレンジした超カンタン小鍋なので、ズボラちゃんでも大丈夫です。

 マストの食材は“ショウガ”と“ネギ”

マストの食材は“ショウガ”と“ネギ”

まず揃えたいのは鍋の具材。カラダを温める食材を選ぶのがポイントです。
漢方医学では、食材にはカラダを冷やす性質と温める性質のものがある、と考えられています。カラダを温める食材の代表格といえば、ニンニク、ニラ、ネギ、コショウ、ショウガ、トウガラシ、ワサビなど。多くは香辛料として、日常でも使われているもの。確かに、これらの食材がたっぷり入った料理を食べると、カラダが芯から温まり、汗が出ますよね。
これらのなかでもオススメしたい食材は、「ショウガ」と「ネギ」。
ショウガは、生姜(しょうきょう)や乾姜(かんきょう)という漢方薬に使用される生薬の原材料でもあります。ネギは“風邪を引いたら首に巻く”という風習もありますが、いずれにしてもカラダを温めるために欠かせない食材のひとつです。
実際、ショウガに含まれるギンゲロールやショウガオールは辛み成分で、発汗作用抗菌作用が期待できる成分。ギンゲロールは生のショウガに、ショウガオールは、加熱したり乾燥させたりしたショウガに含まれています。
一方、ネギにはアリシンという成分が含まれています。ネギがニンニク臭いのは、アリシンの匂いです。カラダの代謝を活性化させて、体温を上げてくれるとされています。

 旬の野菜とカラダ温めタンパク質も入れて

 旬の野菜とカラダ温めタンパク質も入れて

その他にカラダを温める食材には、鶏肉、えび、イワシなどのタンパク質や、ダイコンやニンジン、ゴボウなどの根菜類など。今は、スーパーや八百屋さんにオールシーズン野菜が並んでいるものが多いのでちょっとわかりにくいですが、基本的には冬に採れる食材、冬が旬の食材がカラダを温めるモノだと思っていてよさそう。

 食べる前には七味唐辛子か粗挽きコショウを!

ネギとショウガを選んだたら、次はどんな鍋にするか、です。
スーパーマーケットやコンビエンスストアなどで売っている、アルミなどの容器に入った一人鍋セットには、さまざまな鍋の種類が揃っています。オススメは、カラダを温める鶏肉に、ヘルシーな豆腐、キノコなどが入っているもの。
料理するときは、火をかけた鍋にショウガとネギを食べやすい大きさに切ったものを、た
っぷり乗せて一煮立ちさせます。食べる前に七味唐辛子を少々かければバッチリです。意外かもしれませんが、七味唐辛子ではなく粗挽きコショウでもおいしくいただけます。
たったこれだけ?と思いでしょうが、ちょっと手を加えるだけで、鍋の温かさとカラダ温め食材の働きで、カラダがポッカポカしてきます。
冬本番、カラダポカポカ鍋で寒さを乗り切りましょう!

Feb 27 2017

医療ライター・山内

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