漢方ビュー通信

カロリーオフとカロリーゼロの真実

カロリーオフとカロリーゼロの真実

カロリーオフ飲料、でも実態はカロリーあり!

スーパーマーケットやコンビニエンスストアでよく見かける「カロリーゼロ」とか「カロリーオフ」の飲料。
その違いは何? とギモンを覚える人もいますよね。
そこで調べてみました!
消費者庁などによると、カロリーの表示ルールは健康増進法の「栄養表示基準」で定められていて、100mlあたり20kcal以下なら“カロリーオフ100mlあたり5kcal未満なら“カロリーゼロ”や“ノンカロリーと表示が可能。
カロリーオフ、ゼロでも、まったくカロリーがないわけではないんですね。

ペットボトル1本でご飯半膳分のカロリーが

ペットボトル1本でご飯半膳分のカロリーが

つまり、カロリーオフのペットボトル(500ml)を1本飲んでしまうと100kcal、カロリーゼロでも25kcal摂ってしまう可能性があるということ。
100kcalって少なそうに見えるけれど、軽くよそったご飯の半膳分、8枚切りのパンなら3分の2の量に相当。
そう考えると、けっこうなカロリーではないですか?
「カロリーは気になるけど、これなら大丈夫!」と、カロリーオフの飲料を選んでいる人もいると思いますが、塵も積もれば山になってしまいます。
飲み物を選ぶときは、オフやゼロといったワードに惑わされず、ラベルなどに明記されている食品表示のカロリー(熱量)をしっかりチェックしましょう。

無糖、微糖、低糖の定義はどうなっている?

ついでに、コーヒー飲料などに明記されている“無糖”、“微糖”、“低糖”の違いも。
こちらもやはり健康増進法で決められていて、100mlあたりの糖の量が0.5g未満は「無糖2.5g未満なら「微糖」「低糖といった表示が可能になっています。
ちなみに、ブラックコーヒーにも糖が含まれているので、まったくのゼロではありません。
例えば、某シアトル系カフェで売られているブラックコーヒーのカロリーは、一番小さいサイズで10kcal、別のカフェでも小サイズで9kcalありました。

甘いのに低カロリーなのはなぜ?

甘いのに低カロリーなのはなぜ?

ドリンク類のほか、さまざまな食べもの、飲みものに用いられているのが、「人工甘味料」。
低カロリーを謳っているものも多いのですが、なぜあれほど甘いのにカロリーがないのか、こちらも気になりますよね。
甘味料は「糖質系」と「非糖質系」に分けられていて、前者には砂糖やブドウ糖が、後者にはステビアなどの天然甘味料や、化学合成でつくられた人工甘味料があります。
なぜ非糖質系の甘味料が低カロリーなのでしょうか。
その理由は、「砂糖の何百倍もの甘さを持ち少量ですむため」と、「体内で代謝されないため」という2つのようです。
ただし、低カロリーだからたくさん摂っても大丈夫とはいかないよう。最近ではこうした非糖質系の甘味料でも減量にはつながらないという報告が海外などからも出ています。

こちらも参考に!

東京都福祉保健局「栄養成分表示ハンドブック」
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/hyouji/kyouzai/files/eiyouseibun_handbook.pdf

国立栄養・健康研究所
http://www.linkdediet.org/hn/modules/pico/index.php?content_id=31

May 12 2017

医療ライター・山内

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