
関節とは骨と骨の連結部分のこと。骨の先端には軟骨があり、骨に栄養を与えたり、クッションの役割を果たしたりしています。また関節は関節包という袋に覆われ、その中は関節液というヒアルロン酸などを主成分とする粘液があり、軟骨を守っています。さらに、関節の周囲には腱や筋肉が存在しています。 こうした軟骨や腱、筋肉などに問題がなければ、関節がスムーズに動きますが、どれか一つでも問題が起きると関節に痛みが出たり、場合によっては動きが妨げられたり、腫れたりします。
関節の痛みにはねんざや打撲(だぼく)、風邪などによって一時的に痛むものと、慢性的に痛むものとがあります。関節が慢性的に痛む病気は、変形性関節症、関節リウマチ、痛風、関節炎、骨のがんなどいくつかありますが、その多くは使い過ぎや加齢によって軟骨がすり減ったり、関節そのものが変形したりして起きる変形性関節症です。
※1膠原病のひとつで、顔に蝶のような赤い発疹などができる。
※2膠原病のひとつで、手足が温度によって変色したり(レイノー現象)、皮膚が硬くなったりする。
※3膠原病のひとつで、目や口、昼が乾燥する。
※関節リウマチに関しては「悩み別漢方 / 関節リウマチ」をご覧ください。
関節痛のうち、膠原病や痛風などの全身の病気で関節に症状があることが分かった場合、 病気そのものに対する治療を優先し、痛みがひどい場合は痛み止めなどを用いて、痛みを取る治療を行っていきます。
一方、変形性関節症の場合、痛みを止める薬を飲んだり、貼り薬や塗り薬を使ったり、 痛む関節を温めたりする治療が行われます。 膝や股関節が痛む場合で、太りすぎが原因の一つだと考えられるときは、減量をしてもらいます。 サポーターやテーピングなどで、関節をサポートするのも有効です(方法については、専門医の指導をあおぎましょう)。

漢方には「気・血・水(き・けつ・すい)」という考え方があります。関節の痛みはこのうちの水の異常、「水毒」を呈しており、その原因として気の異常や血の異常が起きているととらえています。
そこでまずは水毒を改善させる「利水薬」というタイプの漢方薬が用いられます。利水薬にもいろいろあるため、その人の体質や関節の症状、そのほかの全身症状などを診ながら、適したものが処方されます。
このなかで防已黄耆湯は、研究が進んでおり関節痛について効果が確かめられている漢方薬で、比較的広く使われています。
漢方の診察では、独特の「四診」と呼ばれる方法がとられます。
一見、ご自身の症状とはあまり関係ないように思われることを問診で尋ねたり、お腹や舌、脈を診たりすることがありますが、
これも関節痛が起こる原因を探るために必要な診察です。
また、関節痛に対しては長期にわたる服用が必要となります。
忘れずに根気よく飲み続けることが、症状改善の最大の鍵となります。
また、肥満が原因で関節が痛む場合は、減量を行うことが大前提です。
*すべての医師がこの診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。
【監修医師 小暮敏明】