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外枠

大橋マキの漢方徹底取材

新井先生のわかりやすい漢方概論

マーク漢方外来を受診するための心がまえ

漢方外来の受診といっても、とくに意識することはありません。ふだんどおりでOKです。ただ、おなかを診るので、おなかを出しやすい格好で来ていただいた方がいいかもしれません。また、顔の状態も診させていただくので、お化粧はせず素顔でお願いします。

マーク漢方医学の切り口・西洋医学の切り口

漢方と西洋医学で得意とする病気や症状が違うのは、一つの病気に対する見方、切り口が違うためです。茶筒を例にとるとわかりやすいかもしれません。茶筒というのは、円筒形をしていますが、横から見ると長方形に、上から見ると円形。同じ茶筒なのに見え方がまったく違うわけです。このように同じ病態であっても、西洋医学と漢方医学では見方が異なっているため、診察の仕方も違ってきますし、西洋医学では網にもれたり、治療ができなかったりした症状や病気に対しても漢方なら治療ができるわけです。

マーク自然のはたらきを重視するのが漢方

ときには西洋医学と漢方でまったく方向性が違う治療を行うこともあります。わかりやすいのが不妊治療です。不妊に悩む女性の多くは実にあらゆる治療を経験されるようです。その治療のひとつが、排卵促進剤の注射です。これは排卵を促して受精に備えようというものですが、生理の周期が変わったり、体調が悪くなってしまったりする場合が少なくありません。一方、漢方の不妊治療は子宮や卵巣という畑に漢方薬という肥料や水をやって排卵しやすい環境を整えるというもの。たとえると漢方の不妊治療は「リンゴがちゃんと熟して自然にポトンと落ちるように土壌を肥やす」ものであるといえるでしょう。

マークエピソード

1. 「抑肝散でお母さんもお子さんもニコニコ」

A子さん(20代)は3歳になるBちゃんのお母さん。
Bちゃんを出産してから、ちょっとしたことでイライラするようになり、夫やBちゃんにあたるようになったため、漢方外来を受診。
新井先生はA子さんの体型や自覚症状などから「抑肝散」を処方しました。 しかし服用を続けても、A子さんの症状はなかなかとれません。新井先生は再度、A子さんに詳しい話を尋ねると、「Bちゃんの夜泣きと夜中の奇声(「きーっ」と叫び声をあげる)のために眠れず、それでイライラしている」とA子さん。そのときたまたまA子さんと一緒に外来に来ていたBちゃんの様子をみると、母親の影にかくれて、にこりともせず、新井先生をにらみ続ける。まるでお母さんのイライラがBちゃんにもうつったような様子でした。

そこで新井先生はBちゃんにもA子さんと同じ抑肝散を飲んでもらうことにしました。 すると服用後2、3日で夜泣きがなくなり、A子さんもぐっすり眠れるように。それとともにイライラもなくなったとのこと。さらに半年後、Bちゃんの薬を抑肝散の仲間の抑肝散加陳皮半夏に処方を変更したところ、夜中の奇声もなくなりました。そして、はじめの頃はふてくされていたBちゃんも、最近では、新井先生の近くに来て診察の様子をじっと見ていたり、処方箋を受け取ったりするように。帰り際にはバイバイしてくれるようになりました。

2. 「鎮痛剤がいらなくなった子宮内膜症のC子さん」

会社員のC子さん(30代)は、ひどい月経痛にずっと悩んでいました。

近くの産婦人科で診てもらったところ、軽い子宮内膜症があると診断。ホルモン補充療法を希望しなかったことから、鎮痛薬を処方されました。しかし、もともと胃腸があまり強くないC子さんは、鎮痛薬を飲むと胃が痛むように。そこで漢方薬での治療を希望して、漢方外来を受診しました。

新井先生が診たところ、顔も白く、とてもきゃしゃな感じで、まさに「虚証」タイプの女性でした。ひととおり診察し、虚証タイプの婦人科疾患によく使われる当帰芍薬散を処方したところ、次の月経から痛みが軽くなり、3サイクルめからは鎮痛薬を飲まなくても大丈夫になりました。さらに月経痛だけでなく、月経前のむくみやイライラもなくなったということで、今も当帰芍薬散を飲み続けているそうです。

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