漢方ビュー通信

免疫力アップには、まず未病の解決を!

免疫力アップには、まず未病の解決を!

ここ最近、自分のカラダは自分で守る、不調は軽度のうちに自分で改善するといった考え方、「セルフメディケーション」の重要性を強く感じるようになりました。

情報過多の世の中で、どの情報が正しくて、どう行動したらよいのか悩むようなケースも増えましたが、まずは自分のカラダを強くする、つまり免疫力を高めていくことが求められているといっても過言でないでしょう。

そこで、今回は薬剤師である筆者が、カラダを強くする…免疫力アップの方法について解説します。

免疫力が低下していないかチェックしてみよう

まずは、下記の項目をチェックしてみましょう。
5個以上の項目に該当する人は、免疫力低下に注意が必要です。

免疫力が低下していないかチェックしてみよう

便秘が続いている
残便感、ベトリと便器につく便、コロコロ便が出る
下痢をしている
お腹が張りやすい
体温が低い
口呼吸をしている
冷えを感じやすい
パン・麺などの粉ものが好き
甘いものが好き
入浴せずシャワーですませる
寝る時間が24時以降
ストレスが多い環境にいる
常に何かを食べている
1日8000歩以上歩いていない

免疫力を低下させる原因として、腸内環境が思わしくない、活性酸素が多い、カラダが糖化している、カラダのエネルギーを作っているミトコンドリアの質が悪く量が少ないことなどが挙げられます。
該当する項目が多かった人は特に気をつけて、改善できるものがあれば実践できるように努力してみましょう。

ちょっとした不調を改善して免疫力アップ!

自律神経の乱れには漢方薬が効果的な場合も

ちょっとした不調でも、病気ではないからといってそのまま放置していると、症状は悪化し、免疫力の低下につながっていきます。
漢方の考えでは、このような病気になる前の不調──、いわゆる「未病」の状態で解決することが大事だと考えています。この考え方は、免疫力低下を防ぐために欠かすことはできません。

さて、この“ちょっとした不調”は、自分の生活スタイルや食事の偏りなど、改善が必要だと教えてくれる大事な指標になります。
忙しい時ほど疎かにしがちで、時間が解決してくれるだろうと、何も対策を始めない人が多いように思います。
ですが、そのような時だからこそ、自分のカラダと向き合う時間を作って、対応策を立てたほうが、長い目で見て効率がよいのは明らかです。

規則正しい生活を送る、しっかりと睡眠を取る、栄養バランスの取れた食事を摂る、ストレスを溜め込まない、適度な運動をするなどの対応策も一般的ですが、その他に漢方薬の服用もおすすめです。
じつは、漢方薬の中には、ちょっとした不調…未病の改善を得意とした処方が多く存在します。
話は戻りますが、もし免疫力を向上したいと考えているのなら、まずはこの未病の改善を行なっていくことが近道です。
未病の状態では、病院に行くことも億劫かもしれませんが、免疫力を上げて病気に強いカラダを作りたいと考えている人や、この先の人生を健康に過ごしたいと考えている人は、一度、漢方に詳しい医師や薬剤師に相談してみるとよいでしょう。

未病解決のアプローチは人それぞれです。自分に合った改善方法や漢方薬が見つけられるように、ゆっくりじっくりと向き合っていくことが大事です。

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

こちらも参考に!

漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介

https://www.kampo-view.com/clinic
Jul 19 2022

薬剤師・大久保 愛

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