漢方ビュー通信

睡眠にまつわるさまざまな悩み!漢方薬がサポートします

睡眠にまつわるさまざまな悩み!漢方薬がサポートします

今更ではありますが、健康にとって重要な“睡眠”。
最近では、睡眠の質を測定することのできるアプリやウェアラブルデバイスの普及などで、より睡眠について考える人が増加したように思えます。

さて、熟睡できることが睡眠の課題といえますが、睡眠の質は気候の変化や加齢に伴う影響などによって低下してしまいます。また、睡眠の質を低下させる原因が他にある場合には、その原因の改善が急務となります。例えば、睡眠時無呼吸症候群やむずむず脚症候群、うつ病、頻尿、ナルコレプシーなどが挙げられます。

そこで、今回は薬剤師である筆者が、睡眠の質を低下させる疾患について解説します。

睡眠障害の大きな原因はストレス

まずは、睡眠に影響が出る病気の総称、睡眠障害について考えてみます。
睡眠障害は、睡眠の質や睡眠時間に問題が生じている状況です。不眠や過眠、睡眠中に起こる精神身体的な異常、睡眠リズムのずれなどがあります。
まず、睡眠障害の代表的な症状である不眠症には、寝つきの悪い入眠障害や寝ている間に何度も目を覚ましてしまう中途覚醒、朝方早くに起きてしまう早朝覚醒、眠った気がしない熟眠障害などがあります。
不眠症の原因として多いのが、ストレス。他にも生活習慣の乱れや飲酒や喫煙、周囲の環境による場合も考えられます。
大きなストレスによる一過性の不眠であれば、ストレス源がなくなると改善しますが、長期化することで、寝つきが悪いこと自体がプレッシャーとなり、不眠恐怖が形成され慢性不眠症となる場合もあります。
冒頭でお伝えした、むずむず脚症候群や夜間頻尿、うつ病、ナルコレプシー、運動不足なども睡眠障害の原因となります。

睡眠障害の大きな原因はストレス

寝ている間に起こる、睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に無呼吸状態が繰り返される病気です。つまり、眠っている間に呼吸が止まっている状態のことをいいます。
ちなみに無呼吸とは、気道の流れが10秒以上止まっている状態を指し、この状態が睡眠の7時間の間に30回以上起こるか、1時間の間に5回以上起こっていると睡眠時無呼吸と判断します。

睡眠時無呼吸は、睡眠の質を低下させるため、日中に強烈な眠気を起こし、生活に支障を与える場合があります。ふだんの口呼吸や飲酒、疲労、肥満、アデノイド肥大など、さまざまな原因が考えられます。

眠りを阻害するむずむず脚症候群とは

じっと座ったり横になったりすると、脚の中がむずむずする、かゆみや痛みを感じる、虫が這うような感覚があるなど、不快感を強く感じる症状を、むずむず脚症候群といいます。
夕方から夜にかけて起きやすく、睡眠を阻害してしまうこともあります。

鉄欠乏貧血や糖尿病、妊婦、パーキンソン病、透析を受けている人などに発症しやすいといわれています。寝酒をすると症状を悪化させることがあるので控えるようにしましょう。

高齢になるほど多い?夜間頻尿とは

基本的に尿は日中に多く作られます。夜には抗利尿ホルモンの分泌が増え、尿量を調節しているからです。ですが、加齢に伴い分泌が悪くなることで、夜間の尿量が増える傾向があります。
そのため、夜中何回もトイレに起きることで、睡眠障害を感じることがあります。

夜、トイレに起きる回数が60代の方で1回、70代の方で2回程度であれば通常の範囲といえますが、それ以上の回数だったり、日常生活に支障が出ているようであれば泌尿器科の受診をおすすめします。

睡眠の質を向上するために漢方薬を

漢方薬

いかがでしたか?
睡眠の質を低下させる疾患は、この他にも多く存在します。ですから、良質な睡眠を確保するためには、睡眠直前の行動や睡眠時の寝具や音、光などの環境だけではなく、日中の過ごし方やカラダの基礎的なところまでケアしておく必要があります。
また、不眠の原因もさまざまで、ストレスや耳鼻科系の悩み、泌尿器系の悩みなど多岐にわたります。

そこで、睡眠の質を上げるサポート役として、漢方薬を用いることも手段のひとつです。
漢方薬の良いところは、不眠以外の症状も考慮するため、眠りのサポートだけでなく、不眠に付随する症状の改善にも働いてくれることです。
医師や薬剤師に相談して、熟睡できるカラダづくりをはじめていきましょう。

悩み別漢方「不眠・不眠症」でも詳しく解説していますので、睡眠の悩みを抱えている人は、こちらも参考にしてください。

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

こちらも参考に!

漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介

https://www.kampo-view.com/clinic
Aug 25 2023

薬剤師・大久保 愛

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