これで安心!正しい調味料の選び方を薬剤師が紹介
スーパーに行くとさまざまな種類の調味料を目にしますよね。
それらは、安価なものから高価なもの、無添加や〇〇不使用、出汁入りのような便利なものまで多岐にわたります。
では、多くの種類がある中で、いったいどれを選べばよいのでしょうか。
できれば、調味料は毎日使うものなので健康によいものを選びたいものです。
今回は薬剤師である筆者が、ぜひ参考にしてもらいたい調味料の選び方を紹介します。
代表的な調味料の正しい選び方
1)味噌
味噌は発酵食品のひとつ。
流通の際に、ガスが発生してパッケージが膨らんでしまうこともあるため、わざと発酵を止めていたりします。また、急速に発酵させ、足りない旨みは化学調味料でプラスしている場合もあります。
知らずに安いものや、出汁も入っているから便利と思って購入してしまうと、せっかくの味噌の恩恵を受けられないことになってしまいます。
では、どのような味噌を選ぶとよいのでしょうか。
ポイントは3つ。
一つ目は、『天然醸造』であるものを選ぶことです。この場合、パッケージに空気穴が空いていますので、それを目安にするとよいでしょう。
二つ目は、“酒精(アルコール、メタノール)“という発酵を止めるための成分が含まれていないもの。表示ラベルをチェックするようにしましょう。
三つ目は、『無農薬』で遺伝子組み換えではない大豆を使っていることです。
以上の観点で探すと、選ぶべき味噌の種類はかなり絞られてしまうかもしれませんが、
毎日使うものなので、安全な原料できちんと発酵しているものを選ぶことをオススメします。
2)砂糖
「三温糖」は、白い砂糖よりカラダに良いイメージはありませんか?
ちなみに、三温糖の茶色は加熱によってカラメル色に変色したもの。
白い砂糖と比べても、栄養素や血糖値の上昇のしやすさも大差はないので、カラダのことを思って使用しているのであれば、他の砂糖をオススメします。
では、どのような砂糖を選ぶとよいのでしょうか。
ポイントは3つ。
一つ目は、『ミネラル分』を含んでいるもので、きび砂糖や黒砂糖などの種類があります。
二つ目は、『オリゴ糖』を含む、てんさい糖などです。
三つ目は、できるだけ“加工されていない”ものです。蜂蜜やメイプルシロップやアガベシロップなどがあります。
ただし、砂糖自体の摂りすぎには注意してくださいね。
3)塩
「精製塩」を使っている人は注意が必要です。
精製塩とは、化学的に作られた塩化ナトリウム化学物質でできた塩のこと。
カラダに良い塩は、ズバリ海に近い“ミネラル分が豊富な塩”です。
精製塩ばかりを摂っていると、カラダのミネラルバランスを崩したり、高血圧になりやすくなってしまうことがあります。
では、どのような塩を選ぶとよいのでしょうか。
ポイントは3つ。
一つ目は、塩を作る工程の“表示チェック”です。
中でも、『天日表示』の記載があると、ミネラルを多く含むためオススメです。
また、『逆浸透膜』は、「イオン膜」表示よりもミネラルの量が多いとされます。イオン膜のものは、化学物質の塩になってしまうのでオススメできません。
二つ目は、塩の結晶が“サイコロ状”ではないものを選ぶことです。
一般的にお店に並んでいる塩の結晶は、サイコロ状のものが多いと思います。昔ながらの製法で手間暇かけて作られた塩の結晶は、サイコロ状にはなりません。
三つ目は、『公正マーク』のついたものを選ぶことです。
食用塩の製造・販売に関係する事業者で設立した「食用塩公正取引協議会」が策定した塩の表示ルールで、その審査で合格した塩が安心して食せます。
さまざまな種類があるからこそ、パッケージデザインやCMに惑わされることなく、正しい知識を持って自分の目でカラダに良いものを選ぶことができるようになりたいですね。
薬剤師・大久保 愛