春に要注意!「不定愁訴」は漢方で対策を
新しい元号も決定し、今年の春はいつもと違う気分。
そんな中で、環境も変わり新しい生活がスタートしている人の中には、精神的に落ち着かない人もいるのではないでしょうか。
例えば、日中は気づかないうちに気を張っているため、夜になると覚醒して眠れないなど、1日中緊張状態が続いていることもあるかもしれません。
今回は薬剤師である筆者が、この春に注意したい環境の変化による「不定愁訴」について解説します。
春を漢方医学的に考えてみると
春から梅雨が始まるまでは、この季節特有の影響を受けやすい時期です。
漢方医学においても、春はイライラしやすく、また怒りっぽいなど情緒が不安定な時期と考えられています。
じつは、そのような状態の時、カラダの中では交感神経が優位に働いています。そのため、いつも以上にイライラや緊張を感じやすく、夜になってもリラックスできない状態が続くため、不眠に悩む人などが増えてしまうのです。
季節の変わり目は「不定愁訴」に気をつけて
春は、寒暖差や気圧の変化、生活環境の変化、花粉症による免疫力の低下などでカラダに対する影響が出やすい季節です。
カラダの中では、正常な状態を保とうと自律神経が酷使されるため、バランスが乱れやすくなります。
その結果、イライラや緊張、怒りっぽい、不眠、動悸、めまい、むくみ、ほてりなどのさまざまな「不定愁訴」を感じやすくなります。
不定愁訴の症状に「漢方」という考え方
不定愁訴による不調は、原因が特定しづらいので、改善するまでに時間がかかることがあります。
じつは、このような特徴をもつ不定愁訴には「漢方薬」が有効な場合があります。
なぜなら漢方薬は、カラダに現れた自覚症状を重視し、その人の体質を見極めた上で、その人に合う処方ができるからです。つまり、血液検査などで数値化したものを基準にするのではなく、本人の感じる不調を診断基準としているのです。
したがって、本人にしかわからない辛い不定愁訴の訴えに対して、より良い選択をすることができると言えます。
さらに夏にかけても、過ごしにくい日々が続きます。
カラダの不調はそのまま放置しておくと、慢性化して改善しづらくなってしまいます。
違和感があったら、うつ病や不眠症のサインの可能性もあるので、悪化する前に漢方に詳しい医師や薬剤師に相談してみてはいかがでしょうか。
ご存じですか?
医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)
こちらも参考に!
漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介
https://www.kampo-view.com/clinic薬剤師・大久保 愛