漢方ビュー通信

まだ漢方薬を服用したことのない人へ

まだ漢方薬を服用したことのない人へ

「漢方薬」と聞くと、カラダに優しそう、体質から改善できそうといったプラスイメージ、そして逆に、種類が多くて何を選んでいいかよく分からない、金額が高そう、飲み方が難しそうなどのイメージを持っている人が多いようです。

今では一般的になってきている漢方薬ですが、服用する際に注意してほしいことのひとつに、“自己判断で選択しない”ということがあります。
漢方薬はあくまで“”なので、服用の際は漢方薬に詳しい医師や薬剤師に相談することが大事です。

そこで今回は、薬剤師である筆者が、これから漢方薬を服用してみたいと考えている人へ、漢方薬の初歩的な知識を解説します。

漢方薬はどこで入手できるの?

漢方薬はどこで入手できるの?

漢方薬には、薬局やドラッグストアで購入できる一般用医薬品と、病院で処方される医療用医薬品があります。

一見、手軽に入手できそうな一般用医薬品ですが、店舗によって品揃えがバラバラであったり、何より今の自分の症状に合った漢方薬なのかどうかを適切に判断することが難しいというデメリットもあります。

漢方薬は、その人の体質を見極めた上で、その人に合った処方をしてもらうことで、その効果を十分に発揮することができます。
したがって、前述したように、はじめに漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するとよいでしょう。
また、医療用医薬品の漢方薬の場合は、保険適用になる場合がほとんどなので、長期間服用した場合は結果的には経済的となる可能性はあります。

一般用医薬品と医療用医薬品は、どちらも“漢方薬”であることに違いはありませんが、その時の自分の症状やタイミングなどに合わせて、どちらも上手く利用できるとよいかもしれません。

漢方薬の服用は「食前または食間」が一般的

漢方薬の服用は「食前または食間」が一般的

通常の薬は食後に服用するケースが多いと思いますが、漢方薬は「食前または食間」が一般的
ちなみに、食前とは食事の30分前、食間とは食後2時間になります。
漢方薬を飲み忘れてしまった場合ですが、あまりに飲み忘れてしまうようであれば、医師・薬剤師に相談をするようにしてください。

次に、漢方薬というと“煎じ薬”を発想する人も多いと思いますが、実際には顆粒のタイプが多く用いられています。そのため、飲みやすく、携帯もしやすいので非常に便利になっています。
また、漢方薬は香りを嗅ぐことでも効果を実感しやすくなるともいわれています。

漢方薬の種類によっては、飲み方や飲む時間帯が異なりますので、医師や薬剤師の指示に従って、正しい方法で服用するようにしてください。

“知らない”場合は、それに対して人はどうしても敷居を高く持ってしまいがちです。
ですが、自分だけのカラダと思わず、分からないことや悩んでいることは率先して聞くようにして、少しでも不安をなくすようにすることが大事です。
漢方薬についても、保険適用でコストをおさえたり、飲み方ひとつについてもきちんと相談したりすることで、その敷居はグッと低くなると思います。

今まで漢方薬に興味はあったけど、まだ服用したことがないという人は、ぜひ一度、漢方に詳しい医師や薬剤師に相談してみてください。

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

こちらも参考に!

漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介
https://www.kampo-view.com/clinic

Aug 19 2020

薬剤師・大久保 愛

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