漢方ビュー通信

突然の睡魔、しっかり寝ているはずなのに…!その原因とは

突然の睡魔、しっかり寝ているはずなのに…!その原因とは

寝ても寝ても眠い!十分な睡眠をとっていると思っているのに、眠気を感じることが多くありませんか?
仕事中や家事中など、急に眠気が襲ってくると本当にツラいですよね。

今回は、薬剤師である筆者が、日中に突然襲ってくる眠気の原因を解説します。

眠気を呼ぶさまざまな原因

日中、急に襲ってくる眠気には、さまざまな原因が考えられます。
それは、単純に睡眠不足からくる“眠さ”だけではないかもしれません。一つひとつ解説していきますので、該当するものがないかチェックしてみてください。

1)閉鎖性睡眠時無呼吸症候群

最近耳にする機会が多くなってきた病気です。
閉鎖性睡眠時無呼吸症候群」とは、寝ている間に喉や気道の隙間がなくなり、呼吸が止まってしまう病気のこと。
「睡眠」は日中の疲れを取るためですが、無呼吸になると酸素が脳やカラダに行き渡らず、疲れが取りきれません。結果、日中の眠気を招いてしまいます。
睡眠時間は足りているはずなのに、朝起きた時に疲れを感じる方、いびきを指摘される方は、閉鎖性睡眠時無呼吸症候群かもしれません。

2)PMS(月経前症候群)

月経(生理)前に眠気が強くなることがあります。
そもそも女性は、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2種類のホルモンバランスをとりながら排卵や生理を迎えますが、生理前は特に黄体ホルモンの分泌が多くなり高温期となります。
睡眠時は、通常体温が低くなることで、安定した睡眠がとれます。
しかし、体温が1日中高くなることで、睡眠が浅くなってしまうこともあります。
また、黄体ホルモン自体に催眠作用もあるため、日中の眠気を促しやすくなってしまいます。

3)食事の摂り方

暴飲暴食も強い眠気を呼ぶ原因のひとつです。
中でも、糖質の摂りすぎには要注意。
甘いものはもちろんのこと、パスタやラーメン、パンなどの粉物や丼ものなどを常習的に食べている人は、血糖値のコントロールが効きにくくなることがあります。
急な血糖値の上昇は、インスリンの過剰分泌を招き、低血糖状態を引き起こします。
そうなると、だるさ、眠気、イライラ、集中力の低下を感じることがあります。

4)むずむず脚症候群

むずむず脚症候群」とは、足がむずむずして動かさずにはいられなくなる病気です。
夕方から夜にかけて症状が悪化することが多く、眠りにつこうとすると脚がむずむずし、なかなか寝つけなかったり、何度も目が覚めてしまったりします。

5)ナルコレプシー

夜中にきちんと睡眠をとっているのに、日中に突然耐えられない眠気を感じる病気です。
うつ病を併発することもありますので、疑いがある方は早めの対策が必要です。

6)薬の副作用

鼻炎やアレルギー、抗うつ薬などの副作用として眠気を感じることがあります。


眠気を呼ぶさまざまな原因

いかがでしょうか。
日中に突然襲ってくる眠気にはさまざまな原因が考えられます。
中には、自分の力だけで改善するには困難な場合があるので、症状が強い方は一度専門の医師に相談してみることをオススメします。

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

Aug 14 2018

薬剤師・大久保 愛

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