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妊婦さんを「風疹」から守るためにできること

妊婦さんを「風疹」から守るためにできること

患者数はすでに昨年の20倍

このところニュースなどで報道されている「風疹の流行」。
国立感染症研究所の「感染症発生動向調査(IDWR)」によると、今年になって報告された国内の患者数は、1週前から148人増えて、11月14日現在2032人に。

昨年1年間と比べて20倍、一昨年の15倍にものぼり、2013年の大流行(当時の患者数は1万4344人)に近づいています。

厚生労働省戸山研究庁舎|感染症発生動向調査

引用:厚生労働省戸山研究庁舎|感染症発生動向調査(IDWR)より
https://www.niid.go.jp/niid//images/idsc/disease/rubella/2018pdf/rube18-44.pdf

風疹の感染力はインフルエンザ以上

風疹は、風疹ウイルスに感染することで起こる急性の発疹性感染症。
その感染力は強く、1人の風疹患者から5~7人にうつるといわれています。
(ちなみに、インフルエンザは1人の患者から1~2人といわれています)

風疹ウイルスは咳やくしゃみなどによる飛沫感染で拡がり、感染すると発熱(初期は微熱)や発疹、リンパ節の腫れなどの症状が現れます。
通常は感染した後、2~3週間の潜伏期間を経て症状が現れますが、15~30%の人は、感染しても症状が出ない「不顕性感染」です。
つまり、感染しても気付かないまま、人にうつしてしまう恐れがあるわけです。

患者の96%が成人で、男性は女性の4.5倍

2013年と今年、共通する流行の特徴は「成人男性の感染が多い」ということ。
今年のケースで見ると、なんと患者の96%が子どもではなく成人で、男性のほうが女性より4.5倍も多くなっているのです。
これはつまり、風疹に対する免疫を持っていない人が成人男性に多いということ。

じつは国の制度的な問題で、20~40代の男性は小さい頃に予防接種を受けていない可能性があるのです。
予防接種を受けていない男性が風疹にかかった場合、家庭や職場など、近くにいる妊婦にうつしてしまう恐れがあります。
妊娠初期に妊婦さんが風疹に感染すると何が問題なのか。
それは、産まれてくる赤ちゃんに難聴や白内障、心臓の形の異常などが生じることがあるからです。(「先天性風疹症候群(CRS)」)
どんなに予防に注意を払っても、感染した人が近くにいたらうつるリスクは高まります。
感染力が強い風疹だからこそ、しっかり予防しなければならないのです。

抗体検査と予防接種で風疹を予防

抗体検査と予防接種で風疹を予防

まず、妊娠していない女性や男性は「風疹ワクチン(MRワクチン)」を打つこと。
女性の場合は生理中の接種が望ましく、1か月間避妊した状態でワクチンを接種し、その後2か月間の避妊が必要となります。

報道によると、日本医師会はワクチン不足が起こらないよう、早急な対応を求める要請書を厚生労働省に提出したとのことです。
予防接種の費用は自己負担になるので、医療機関によって異なりますが、数千円程度が多いようです。
また、予防接種を受けた記憶があいまいなときは、抗体検査で抗体の確認を。
気になる人は、とにかく一度、医師に相談してみましょう。

参考

国立感染症研究所「風疹Q&A」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/rubellaqa.html

厚生労働省「風疹について」
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/