漢方ビュー通信

飲み会シーズンは二日酔い対策をしっかりと!

飲み会シーズンは二日酔い対策をしっかりと!

忘年会、クリスマス、正月、新年会とアルコールを飲む機会が増えるこの時期…
どうしても飲んだ次の日の体調が気になります。

それが、「二日酔い」!

二日酔いになると、頭痛、吐き気、胸焼け、だるさなどの辛い症状を引き起こしてしまいます。
忙しい師走の時間を無駄にすることなく、過ごしたいですよね。

今回は、薬剤師である筆者が、この「二日酔い対策」について解説します。

二日酔いが起こる理由とは?

二日酔いが起こる理由とは?

一般的に、二日酔いはアルコールを多く摂取することで引き起こりますが、カラダの中でどのような状態になっているのか、その原理をみてみましょう。

1)アセトアルデヒド

アルコールを肝臓で分解したときにできる「アセトアルデヒド」が、二日酔いの原因といわれています。
アセトアルデヒドは、吐き気、頭痛、胸焼け、胃もたれ、動悸、体臭など二日酔いの代表的な症状を引き起こします。また、肝臓は栄養素をエネルギーに変換する機能を持っていますが、アルコールの処理が優先されると、エネルギー不足をもたらし、だるさを感じることがあります。

2)脱水症状

アルコールが摂取されると、その利尿作用により水分が排泄されます。また、塩分の多いおつまみなどを同時に食べることで、さらに脱水症状を引き起こしやすくなってしまいます。
これにより、頭痛やめまい、だるさなどを引き起こしやすくなります。

3)胃腸の不調

アルコールにより胃酸の分泌が促進され、さらにアルコールの刺激により胃の粘膜が弱ります。
これにより、胃もたれや胃痛、吐き気を引き起こしやすくなります。

簡単に出来る“二日酔い対策”

簡単に出来る“二日酔い対策”

二日酔いにならないようにするには、飲み過ぎに注意することが大前提ではありますが、合わせて“避けた方がよい行動”があるので紹介します。

二日酔いになりやすいNG行動

運動後にアルコールを飲む

空腹でアルコールを飲む

油物ばかりをおつまみにする

食べずに飲んでばかりいる

チェイサー(水)なしでアルコールを飲む

次に、タイミング別に合わせた対策を紹介します。

アルコールを飲む前

軽く食べ物を摂るようにしましょう。
空腹状態でアルコールを摂取すると、吸収が速くなり、肝臓が一度に処理するアルコール量が増えてしまいます。
その結果、アルコールの処理能力が低下し、二日酔いの原因となってしまいます。

アルコールを飲んでいる間

アルコールを摂取する際は、脱水症状の防止や内臓への負担を軽減するために、なるべく水と合わせて飲むようにしましょう。
また、高タンパク・低脂質の食事も心がけましょう。なぜなら、原因となるアセトアルデヒドを無毒化するためにタンパク質が必要になるからです。
さらに、脂質が多い食事は肝臓に負担がかかるため、アルコールの処理能力に影響してしまいます。

アルコールを飲んだ翌日

まずは、水分補給が大事です。
しばらく様子を見て、それでもカラダに不調を感じるようなら「漢方薬」もオススメです。
漢方薬の中には、頭痛、吐き気、胃痛、胃もたれなどに効果をもたらすものがあります。二日酔いで仕事やプライベートに支障をきたした経験がある方は、事前に漢方の詳しい医師や薬剤師に相談し、自分に合った漢方薬を知っておくと安心です。


いかがでしたか?
いずれにせよ、二日酔いを防ぐには、飲み過ぎに注意することが一番です。飲み会が多いこのシーズン、自分のカラダをいたわりながら、ほどほどにお酒を楽しみましょうね。

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

こちらも参考に!

漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介
https://www.kampo-view.com/search.html

Dec 25 2018

薬剤師・大久保 愛

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