漢方ビュー通信

排尿時の違和感…考えられる病気は「膀胱炎」かも!?

排尿時の違和感…考えられる病気は「膀胱炎」かも!?

排尿時に痛みを感じたら…

尿の排出は、人間にとって大切な生理機能です。
ところが、毎日行っている排尿について、意外と関心が行き届いていないこともあります。

おしっこをすると痛い──。
そんなときは、何かしらの病気を疑ったほうがいいかもしれません。
おしっこの痛み(排尿痛)で考えられる病気のひとつが「膀胱炎」。
膀胱の粘膜に大腸菌やブドウ球菌などの細菌が感染して、炎症を起こす病気です。

排尿時に痛みを感じたら…

こういう時はキケン信号

膀胱炎で起こる排尿痛の特徴は、「おしっこをした後に、ツーンと痛い」というもの。
他にも次のような症状があります。

・排尿時の違和感
・排尿の回数が増える(頻尿)
・排尿後も尿が膀胱内に残っている感じがする(残尿感)
・尿の色がにごる(血が混じることも)

性交時に尿道から細菌が侵入するルートがもっとも多く、男性に比べて女性のほうが尿道が短いため、病気にかかりやすいといわれています。
ただ、通常は細菌が入ってきても、尿と一緒に流されるので感染するケースは少ないとのこと。

一方で、風邪などの影響で抵抗力が下がっているときや、妊娠時、トイレを我慢しすぎたり、便秘などがあって骨盤内がうっ血しているときは、細菌に感染しやすくなるので、要注意です。

治療のポイントは「途中でやめないこと」

膀胱炎かなと思ったらまずは病院へ。主に、「抗菌薬」を使って治療を進めます。
同時に、水分を多めにとって尿量を増やし、菌を早く排出できるようにしていきます。

個人差はありますが、きちんと薬物治療を受ければ、ほぼ2~3日で症状は治まります。
しかし症状が治まったとしても、膀胱内にまだ菌が残っている可能性があり、再発する恐れもあります。完治させるためには医師の指示通りに薬の服用を続けることが大事で、検査で尿のなかに原因菌が見つからなくなれば、治療は終了。
ポイントは、自己判断で服薬をやめないことです。

治療のポイントは「途中でやめないこと」

慢性化、繰り返す膀胱炎には別の手段も

膀胱炎は「一生のうち経験しない女性はいない」と言われるほど、メジャーな病気。
繰り返しかかる人も少なくないそうです。
だからこそ予防が大事。次のようなことを心がけましょう。

・水分を多めにとり、トイレを我慢しない
・冷えを予防して、過労に気を付ける
・排便後、トイレットペーパーは前から後に拭く
・シャワー式トイレを正しく使用する
・生理期間中は清潔にする
・性交渉をした直後に排尿する
・便秘にならないように意識する
(兵庫県医師会の健康アドバイスより改変)

一方、慢性化した膀胱炎の症状(残尿感や排尿痛)には漢方薬が使われることもあります。
慢性膀胱炎の原因は、さまざまなことが考えられるため、気になるようなら早めに医師の診察を受けることをお勧めします。

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

参照

兵庫県医師会健康アドバイス
https://www.hyogo.med.or.jp/health-care/

TSUMURA Medical Today③膀胱炎と漢方
https://www.kampo-s.jp/m_square/today/tkt/pdf/004.pdf

こちらも参考に!

漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介
https://www.kampo-view.com/search.html

Jun 28 2019

医療ライター・山内

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