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「貧血」と「低血圧」、KAMPO的には……?

「貧血」と「低血圧」、KAMPO的には……?

子宮筋腫、胃がんやポリープで貧血に

若い女性にとくに多い貧血。血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの量が減って、酸素不足になった状態で、顔色が青白い、めまい、頭痛、だるさ、疲れがとれないといったさまざまな症状が現れます。
女性に貧血が多いのは、周期的な月経の影響を受けるからですが、それ以外にも理由はありそう。女性はダイエットなどでレバーや魚など鉄が多く含まれている食事を控え、野菜中心などの偏った食生活をしがち。そうした鉄不足の食習慣が貧血をもたらしている可能性も少なくないのです。
妊娠や出産、授乳などのほか、病気で貧血になることもあります。代表的なのは子宮筋腫ですが、胃のがんやポリープなどによる出血が原因になることも。消化管の出血は男女とも起こり得るので、「貧血は女性の病気」と思わず、男性も注意が必要です。

血液検査で分かる貧血
異常 要注意 基準範囲  要注意 異常
男性 ヘモグロビン  11.9以下  12.0-13.0  13.1-16.6  16.7-17.9  18.0以上
女性 ヘモグロビン  10.9以下  11.0-12.0  12.1-14.6  14.7-15.9  16.0以上

(単位10⁴/μℓ マイクロリットル)


日本人間ドック学会参照
http://www.ningen-dock.jp/public/method

まぶたの粘膜と爪で貧血チェック

もしかしたら貧血かも……。と思ったら、こんなセルフチェックをしてみましょう。

アカンベーをしたとき、目の結膜(まぶたの裏側)が白っぽい

爪が白く見える(通常はピンク系の色)

爪が凹型になって反り返ってくる

爪が割れたり、表面が剥がれたり、溝やスジができる

いかがでしたか? これらのチェック項目に該当していた人は、貧血の可能性が大。医療機関で一度、確認した方がよいかもしれません。
ヘモグロビンはもともと赤い色素のため、これが足りなくなると皮膚の赤みがなくなっていきます。目の粘膜は赤色を確認しやすいことから、医療機関で実際に行われる検査です。
爪の症状は、爪をつくる爪母(そうぼ:爪の根元の部分)への血流が十分行き渡らないときに起こってくるため、こちらも貧血チェックには役立ちます。

貧血はKAMPO的見方では「血虚」

さてこの貧血ですが、KAMPO的な見方では、血液やその働きを示す「血(けつ)」が不足したり、薄くなったりしている状態を示す「血虚(けっきょ)」と捉えられます。血虚では皮膚のかさつき、抜け毛、不眠、こむら返りなどが起こるほか、冷えとも関わりが深くて、貧血は冷えを伴いやすいことも知られています。
KAMPOでは、その人の症状だけでなく、体質や体格などを診て、総合的に漢方薬が処方されたり、生活指導が行われたりしますが、なかでも大事なのは食生活の改善です。

鉄分を含む食物例
が豊富に含まれるレバーや魚介類、大豆製品、葉物野菜(ホウレンソウ、小松菜)などをしっかり摂り、鉄の吸収を高めたり、赤血球をつくるのを助けたりするビタミンC、ビタミンB群、タンパク質、カルシウムを積極的に摂るようにします。
また、医療機関で鉄欠乏性貧血と診断された場合は、鉄剤の服用も必要となります。

KAMPOでは「虚証」と捉える低血圧

実証と虚証の解説

倦怠感、疲労感、めまい、頭痛、不眠、動悸、食欲不振、冷えなどがあり、多くは貧血の症状と重なるのが、低血圧。その名の通り血圧が低めの状態をいいますが、高血圧のようなしっかりした基準値がありません。
この低血圧をKAMPO的な見方では、病気などに対する抵抗力が弱い「虚証(きょしょう)」という病態と捉えます。西洋医学的にはなかなか対応がむずかしい低血圧ですが、その人のつらい症状に応じて、弱った部分を丈夫にすることができるKAMPO。低血圧の人の強い味方なのかもしれません。