漢方ビュー通信

あなどってはいけない「ピロリ菌」、早めの検査が大切です

胃の粘膜に生息している細菌として有名なピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)。
幼年期に感染することが多いとされており、胃のさまざまな不調の原因になる恐れがあります。

ピロリ菌に感染していると、ほとんどの人に胃炎が起こります。また、人によっては胸やけや吐き気、胃もたれ、空腹時の胃痛、食後の腹痛などの不快症状を感じることも。
さらに、この炎症が慢性的に続くと、胃がん潰瘍といった重い病気につながるリスクを高めてしまう可能性もあります。

そこで今回は、薬剤師である筆者が、ピロリ菌について詳しく解説します。

ピロリ菌は胃がんや胃潰瘍の原因に

ピロリ菌は胃の粘膜にすみつく細菌で、およそ40年前に発見されました。
冒頭でもお伝えしたように、ピロリ菌に感染した人の多くには、慢性胃炎が起こるとされています。
また、胃がんや胃潰瘍、特発性血小板減少性紫斑病などの原因として知られており、特に日本での胃がんの原因の98%はピロリ菌が原因になっているといわれています。
そして、胃がんの発症率は40歳を超えると増加傾向にありますので、気になる人は注意しておきましょう。

ピロリ菌は、免疫力がまだ十分でなく、胃酸の分泌も少ない乳幼児期に感染することが多く、大人になってから感染することは少ないとされています。その感染経路は、はっきりとは解明されていませんが、乳幼児期の経口感染や生水摂取が大部分ではないかと考えられています。ちなみに、成人になってからの感染はほぼないので、成人同士の経口感染はしませんが、保菌者の自然治癒もないとされています。

気になる人はピロリ菌検査を!

ピロリ菌は、検査をすることで感染の有無を確認することができます。
検査方法は、直接胃の組織を採取して調べる方法や、血液や尿を調べる方法、便を調べる方法がありますが、主流になっているのが呼気を集めて診断する方法(尿素呼気試験)です。

もし、ピロリ菌が確認された場合、抗生剤を用いて除菌をすることになります。
まれに除菌が失敗することもあるので、除菌療法4週間以降の除菌判定を行うところまでがセットになります。
ただし、除菌成功後は、胃酸の分泌が増加するため、逆流性食道炎で悩まされる人も多いようです。そのようなときは、かかりつけ医に相談してみましょう。

ピロリ菌はたとえ感染していたとしても無症状であることが多いですが、さまざまな不調や病気へのリスクが高まります。気になる人は、健康診断などを利用して、一度検査しておくと安心です。これを機に、今後の健康管理に役立てていきましょう。

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ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

こちらも参考に!

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Sep 8 2023

薬剤師・大久保 愛

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