梅雨の時期は「気象病」に要注意!
雨の日になると、なぜか気分が悪くなり、落ち込んでしまった経験はないでしょうか?
天気によって、体調だけでなく気分まで左右されてしまうと、天気予報を見るのも憂鬱になってしまいますよね。
今回は、薬剤師である筆者が、天気とカラダの関係について解説します。
気象病とは?
近年認知され始めている「気象病」とは、気温や気圧、湿度の急激な変化がある時に不調を感じたり、もともと持っていた症状が悪化することを総称したものです。
外部の変化にカラダが敏感に反応し、自律神経が乱れることでさまざまな症状を引き起こすと言われています。
具体的な症状としては、めまいやイライラ、だるさ、そして検査では原因が特定できない不定愁訴、頭痛や関節痛などの痛み症状などがあります。
車酔いをしやすい、寒暖差に弱い、ストレスを感じやすい人は自律神経を乱しやすいので気象病を感じやすいタイプと考えられます。
気象病対策でできること
大事なことは、自律神経が乱れにくいカラダを作ること。
そのために日頃からできる対策法を紹介していきます。
1)朝日を浴びる
朝日を浴びると、眠りを誘う“メラトニン”というホルモンの分泌が抑制され、カラダが朝を認識します。そうすることで、目覚めてから14〜16時間後に再びメラトニンが分泌され、良質な睡眠がとれるようになります。
2)ぬる湯につかる
ぬるめ(38〜40度程度)のお湯に10分以上つかることで、副交感神経が優位になり、カラダの緊張を緩めることができます。また、就寝2時間前の入浴は、睡眠の質も上げると言われています。
3)毎日同じ時間に起きる
日々忙しい毎日を過ごしていると、就寝時間も不規則になってしまいがちですよね。
そして休日になると、そのしわ寄せでつい寝過ぎてしまったという経験もあるかと思います。
大切なのは、生活のリズムです。
休日前の夜更かしも控えめにして、リズムを整えるために起きる時間を固定してみましょう。
4)深呼吸をする
ストレスや緊張を感じたり、何かに集中していると呼吸が浅くなりがちです。
そんな時は、気が付いた時で構わないので深呼吸をするようにしてみましょう。
息を吐く時間は、息を吸う時間の2倍程度になるように意識するのがオススメです。
原因が分からない不調には漢方薬がオススメ
検査をしても、異常が発見されにくい自律神経の乱れなどの不定愁訴には、実感する症状をもとに処方を選ぶことができる「漢方薬」がオススメです。
天気が悪くなると不調を感じてしまう方は、一度、漢方薬を試してみてはいかがでしょうか。
長引く不調は我慢せずに、漢方に詳しい医師や医療機関に相談してみましょう。
ストレスが多く、なかなか気を抜ける時間が持てない方は、自律神経が乱れやすい恐れがあります。ほどほどに休み、環境の変化に強いカラダを作っていきたいですね。
ご存じですか?
医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)
こちらも参考に!
漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介
https://www.kampo-view.com/clinic薬剤師・大久保 愛