漢方ビュー通信

夏バテの原因はこれ!バテないカラダ対策を

夏バテの原因はこれ!バテないカラダ対策を

太陽が燦々と降り注ぎ、暑さと湿気がマックスの夏!
楽しい反面、カラダのだるさも感じやすくなる季節ですが、生活習慣を少し見直すだけで、より元気で快適に過ごすことができるんです。

今回は薬剤師である筆者が、夏バテの原因と対策を解説します。

夏バテは春から始まっていた!?

夏バテを感じている人は、その前兆がなかったか思い起こしてみましょう。

寒さが和らぎ、気候が暖かくなる春は、その移り変わりで寒暖差が激しくなる季節です。
そして、環境が変わる人も多く、気持ちも不慣れなまま、湿気の多く気圧の変化が多い梅雨が始まります。

つまり、春から夏にかけては気温、湿度、気圧、環境へのストレスなどさまざまな変化にカラダが適応しなければならず、自律神経が乱れやすい状態だったのです。

この状態で暑い夏を迎えると、夏バテになりやすいカラダになってしまうのです。

夏バテの原因と対策

夏バテの原因と対策

カラダがだるくなったり、食欲がなくなったり、お腹を壊したりと、暑い季節になると多くの不調を感じやすくなります。
さっそく、夏にバテてしまう主な理由を解説します。

1)室内と屋外の気温差

冬よりも夏の方が“冷え”を感じやすい人も多いのではないでしょうか。
じつは、エアコンで冷えきった室内と、外の暑い温度差にカラダが適応できずに自律神経を乱してしまうことがあります。
冷房の温度設定の理想は、外気温との温度差が5度以内と言われています。
また、湿度が高いと不快感を感じやすくなるので、除湿をしたり扇風機をかけたりして湿度を50%以下にすると過ごしやすくなります。
羽織りものなど、衣服での体温調整も効果的です。

2)高温多湿による体温調節の不良

汗は、蒸発する時に体表から熱を奪うことで、体温の調節をする働きがあります。
しかし、高温多湿の気候では、汗をかいても湿度が高いため、汗が蒸発しにくくなっています。
こうして、温度調節がうまくできず、体内に熱が溜まって熱中症に繋がる危険も…。
この季節は特に、水分と塩分の補給を心がけましょう。

3)睡眠不足

夏は、暑さで眠れなかったり、冷房の調整がうまくいかず、睡眠不足になりがちです。
人は、カラダの深部温が低下することで入眠しますが、エアコンの温度が低すぎると体表が冷え、深部の熱を放熱することができずに入眠を阻害してしまうことがあります。
そこで、オススメなのがエアコンの温度を28度くらいに設定すること。カラダが冷えすぎず、睡眠に必要な放熱の妨げにもなりにくい温度なので、眠りやすくなります。

夏バテを引き起こすNG食習慣

夏バテを引き起こすNG食習慣

夏バテになりやすい人は、以下のような食習慣になっていないか確認してみましょう。

アイスクリームやビールなど冷たい物を多く摂る

油物など胃に負担のかかりやすいメニューを選びがち

麺類やパン、フルーツなど糖質に栄養の偏った食事が多い

喉が渇いた時に水分をがぶ飲みしてしまう

コーヒーなどカフェインを含んだ飲料を好んで飲む

暑い時は、冷たい食べ物や飲み物を好んで摂ってしまいます。
しかし、夏バテの時は、カラダの栄養バランスが乱れていることが多いので注意しましょう。
また、こまめな水分補給と、胃腸に負担のかかりにくいメニューを選び、なるべく栄養バランスの良い食事を心がけましょう。


春からの不調を改善しないまま、夏の疲れを引きずってしまうと、秋にまで影響してしまいます。長期的に不調を感じる人は、一度生活を見直してみましょう。

Jul 25 2018

薬剤師・大久保 愛

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