漢方ビュー通信

間違うと危険!熱中症対策の水分補給

間違うと危険!熱中症対策の水分補給

屋外で長時間活動している時や、冷房があまり効いていない所にいるとフラっとすることはないでしょうか。
気のせいと思い、そのまま放っておくと熱中症になっていることもあるので注意が必要です。
また、熱中症には、なりやすいタイプとそうでないタイプの人が存在します。

今回は薬剤師である筆者が、熱中症になりやすい人の特徴と、水分補給について解説します。

熱中症になりやすいタイプ

熱中症になりやすいタイプ

一般的に熱中症は、幼児や高齢者、体調が良くない人に起こりやすいと言われていますが、それ以外にも熱中症になりやすい人には特徴があります。
特に注意が必要なタイプの人を紹介します。

<糖尿病気味の人>

糖尿病の症状として、多尿や口渇などにより、水分を多く欲している特徴があります。
そこに夏の暑い気候が加わり、いつもよりたくさんの汗をかくことで、体内の水分が不足してしまいます。すると、脱水症状が加速し、夏バテや熱中症などを起こしやすくなってしまうことがあります。

<肥満気味の人>

熱中症は、体内に熱がこもり、体温上昇することによって起こります。
肥満の人は脂肪が影響し、体内の熱を放出しにくく熱がこもりやすいため、熱中症を起こしやすくなってしまいます。

間違った水分補給は新たな病気を引き起こす

間違った水分補給は新たな病気を引き起こす

夏バテや熱中症対策には水分補給が大切です。
しかし、水分補給には適さない飲み物や摂取方法があるので解説します。

カフェインやアルコール

どちらも利尿作用がある飲み物です。
暑い季節は、涼しい季節と比べて体内の水分が汗として多く体外に出ています。
それに加え、コーヒーやビールなどの利尿作用がある飲み物を摂取すると、余計に体内の水分が外に出ていってしまいます。
その結果、脱水気味となり、夏バテや熱中症を起こしやすくなってしまいます。

糖分を多く含むスポーツドリンクや清涼飲料水など

スポーツドリンクや清涼飲料水には、想像以上に糖質が含まれています。
良かれと思って飲んでいると、気がつかないうちに大量の糖質をとっている場合があるので注意しましょう。
また、糖質の多いものを飲み過ぎると、逆に喉が乾きやすくなったり、高血糖になったりします。
甘い飲み物での水分補給は、糖質過多になるだけでなく、最終的に糖尿病や肥満、精神的に不安定な症状に陥ってしまう恐れもあります。
水分補給は流した汗の分だけ摂り、合わせてナトリウムなどの成分も補う意識が大切です。

がぶ飲みをする

人が一度に水分を吸収できる量はコップ1杯分程度です。
それ以上の量を“一気に”飲んだとしても、カラダに吸収されず負担がかかってしまいます。適量かつこまめな水分摂取がオススメです。


暑い時は熱中症対策と思い、冷たい清涼飲料水などを一気飲みしたくなることもあると思います。
しかし、飲み過ぎ、がぶ飲みなどは逆に悪影響となることもあります。
カフェインやアルコール、糖質に気をつけながら適切な水分を定期的に補給し、夏バテや熱中症から身を守りましょう。

Aug 3 2018

薬剤師・大久保 愛

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