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漢方ビュー通信

1日に必要な水分摂取量を「便」の状態から知る?

1日に必要な水分摂取量を「便」の状態から知る?

水は1日にどれくらい飲めばよいと思いますか?

栄養素の摂取量は、食事摂取基準によって決められていますが、水分摂取量については明確に定められていません。
そこで今回は、薬剤師である筆者が、水の摂取量を“便に必要な水分量”という観点からみていきます。

便の“硬さ”で体内の水分量をチェック

便は毎日スッキリ出したいもの。
この“スッキリ”の定義として、定期的にしっかりとした量(約150g)の排便があること、そして排便後に爽快感があるかどうか、ということが挙げられます。

便の成分は、水分が80%、残りの20%は食べかすや腸内細菌、腸の粘膜とされており、理想の便の形はバナナ状で、やわらかいものになります。
その便を観察する際に注目したいのが、便の硬さです。硬さは、「水分量」によって決まるため、少なければコロコロした便になり、多ければ下痢の状態になります。

それが、1日の水分量が適正なのかどうかを判断する、ひとつのバロメーターになるでしょう。

便の成分から考える理想的な水分量

便の成分から考える理想的な水分量

先述したように、便の成分から水分の理想的な摂取量を逆算することができます。

摂取した水分から便に移行するのは約10%といわれていますので、150gの便に対して、含有している水分量はその80%、つまり120gとなります。
したがって、スッキリ便を出すために必要な水分量は1.2Lと算出されます。
ですが、アルコールやカフェインを含む飲料は、利尿作用が高いので「水分」としてカウントしないこと。

そして、毎年梅雨の時期から10月頃までは暑い日が続くので、汗として水分を大量に消耗してしまいます。なので、それを踏まえて水分摂取をしなければ、水分不足でコロコロした便や硬い便になってしまうことになります。
喉の渇き具合に加え、便の硬さなどにも注目して必要な量の水分補給をしていきましょう。

便の色もチェックして腸内環境を把握しよう

便の色もチェックして腸内環境を把握しよう

このように、便の状態から水分補給の適正量を導くことができますが、腸内環境の状態も知ることができます。
最近では、腸内環境には免疫やメンタル、肝臓の状態などが関係していると説く書籍やメディアも増えてきているように、自分の腸の状態を把握し、腸内環境を整えることは健康管理に欠かせないこととされています。

健康な腸内では、善玉菌が悪玉菌の増殖を抑えています。
この状態だと、腸内が弱酸性に傾いているため、黄色みを帯びた便になる傾向があります。

逆に、悪玉菌が多い状態だと、腸内がアルカリ性に傾いているため、こげ茶から黒っぽい色の便になる傾向があります。このような便の状態が続くようだと、善玉菌が悪玉菌に追いやられている状況ですので、食物繊維や発酵食品などを積極的に摂り入れて、善玉菌が生息しやすい腸内環境に変えていくことが必要です。

また、善玉菌がつくり出す乳酸や酪酸、酢酸、プロピオン酸などの有機酸は、腸の粘膜の生成や腸の蠕動運動を促したりするため、便秘解消に役立つものです。
便が黒っぽい色に変化してきたら、便秘傾向の可能性があるので注意しましょう。

腸内環境を整えるには、生活習慣を整えることが最優先です。
食べ過ぎや飲み過ぎに気をつけること、お腹を冷やしすぎないこと、そしてストレスを溜めすぎないことを覚えておきましょう。もし、どうしても便秘の悩みが続くようであれば、漢方薬に頼ることも手段のひとつとしておすすめです。
その際は、お近くの漢方に詳しい医師や薬剤師に相談してみてくださいね。

健康の指標となるスッキリ便を毎日出せるように、必要な水分量と腸内環境を意識しながらこの時期を過ごしていきましょう。

こちらも参考に!

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Jul 21 2021

薬剤師・大久保 愛

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