漢方ビュー通信

ヘソの形から健康状態をチェックしよう!

ヘソの形から健康状態をチェックしよう!

突然ですが、あなたのヘソは縦に長く綺麗な形をしていますか?

芸能人やモデルのように、キレイなヘソに憧れを持っている方も多いと思いますが、じつはヘソの形から自分の健康状態を見ることができるんです。

今回は薬剤師である筆者が、ヘソから分かる健康状態について解説します。

あなたのヘソは縦長?それとも横長?

あなたのヘソは縦長?それとも横長?

自分のヘソをチェックしてみましょう。
縦長もしくは横長のどちらの形をしているでしょうか。

縦長であれば、下腹に余計な贅肉はついていないと判断できますが、もし横長だと要注意。
元々の形ということもありますが、太っていると脂肪が溜まっている影響で、横長の形になっている可能性があります。
下腹の贅肉は見た目が悪いだけではなく、健康にも悪影響を与えてしまいますので、ヘソの形を健康管理における、ひとつの判断材料としてチェックするようにしましょう。

下腹の脂肪がもたらす健康への影響

下腹の脂肪がもたらす健康への影響

脂肪の影響でヘソの形が横長になっている場合、以下のような健康への害が考えられます。
ひとつずつ解説していきます。

1)生活習慣病のリスク

下腹につく脂肪は、「内臓脂肪」もしくは「皮下脂肪」だと考えられます。
内臓脂肪は、名前の通り内臓の周りにつく脂肪で、主に生活習慣の乱れなどによって付きやすいとされています。また、脂肪によって内臓や血管が圧迫されることで、高血圧や糖尿病などの生活習慣病のリスクも増えるともいわれています。

ちなみに、皮下脂肪は皮膚のすぐ下に付く脂肪で、目で見て分かりやすいものです。適度な運動や食事を工夫すれば比較的簡単に落とすことができますが、油断するとあっという間に付きやすい特徴があります。

2)内臓機能・基礎代謝の低下

腹には腹斜筋、腹直筋、腸腰筋、腹横筋などさまざまな筋肉があり、これらの筋肉が内臓を支えています。
しかし、筋力が低下すると胃や腸などの内臓が下垂して、内臓の機能低下をもたらします。さらに、基礎代謝の低下にもつながるため痩せにくいカラダになってしまいます。
腹回りに脂肪が付き過ぎている方は、腹回りの筋肉を付ける努力をしましょう。

3)ガスや便が溜まりやすい

大腸の長さは約2m前後あり、腹の中にぶら下がるように存在しています。
腹回りに脂肪が付いて、筋力が低下すると腸が下垂し、ガスや便など毒素が溜まりやすい状態になります。

このように、ヘソが横長にたるんでいると、カラダの代謝が落ちていることが考えられます。
ぜひ、ひとつの目安にしてみてください。

ヘソ周辺を温めよう

横長のヘソ、つまり下腹に脂肪がついていると、代謝の低下を起こしているため“冷え”ていることが考えられます。
ヘソの周りには、消化器系や婦人科系によいとされるツボがたくさん存在します。また、腹回りが温まると、全身の血流がよくなるともいわれていますので、ヘソ周辺を温め代謝アップを図ることが効果的です。
カイロを貼ったり、シャワーやドライヤーで温めるなど、腹を意識的に温めるようにしてみましょう。

カラダにつき過ぎた脂肪、すなわち肥満の状態はさまざまな健康リスクを及ぼします。
漢方薬の中にも、肥満症改善に処方される「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」がありますが、基本となるのは食事療法、運動療法、行動療法のように、規則正しい生活習慣を身につけることです。
漢方薬に頼るのもひとつの選択肢ですが、まずは日頃の生活を見直すことを第一に考えてみましょう。

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

Nov 22 2018

薬剤師・大久保 愛

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