漢方ビュー通信

意識しましょう!正しい手洗いとマスクの使い方

意識しましょう!正しい手洗いとマスクの使い方

寒い季節に流行しやすい病気として、インフルエンザ風邪があります。
ちなみに、直近で厚生労働省が発表した報告によると、インフルエンザの推計患者数は約160万人以上にものぼるとのこと。(2019年1月18日現在)

少しでもインフルエンザや風邪の感染を防ぐためにできることは、充実した食生活や睡眠、そして手洗いやマスクの装着があります。
しかし、それらも正しい方法で行わなければ意味がなく、逆効果になってしまうことがあります。

今回は、薬剤師である筆者が、基本的な予防についてそれぞれ正しい方法を解説します。

「正しい手洗い」とは?

「正しい手洗い」とは?

手洗いの目的は、汚れはもちろん、細菌やウイルスを取り除くことです。

ふだん何気なく行っている手洗いを思い返してみてください。手のひらや指先だけを、サッと水で濡らして済ませていたりしませんか?
じつは、細菌やウイルスは手首や指の間、爪の間にも隠れているので、水で流す程度では十分な手洗いができているとはいえません。

そこで、正しい手の洗い方を解説します。
まず、手を洗う時は腕時計や指輪などを外しましょう。そしてしっかりと石鹸を泡立てて、指の間をこすり合わせ、爪も手のひらにこすり合わせ満遍なく洗います。その時、手の甲や手首も忘れずに洗いましょう。
また、風邪が流行っている時には、“二度洗い”が効果的です。
洗い終わったら、洋服などで水分を拭き取らず、清潔なタオルを使って水分を拭き取るようにしましょう。
その後、消毒液(消毒用エタノールなど)を使う場合には、手のひらに適量を出し、両手でこすり合わせ指の間から手首まで全体になじませ、乾かしたら完了です。

多くの人が間違っている!?マスクの取り扱い

多くの人が間違っている!?マスクの取り扱い

意外と多いのが、マスクの取り扱い方を間違えている人です。

まず、マスクを触る際に、大事なポイントが2つあります。
1つ目は、マスクの内側に細菌やウイルスがつかないように注意して扱う必要があること。
そして2つ目は、マスクの外側には細菌やウイルスが付着している可能性があるので、なるべく触らないようにすることです。

次に、マスクのつけ方です。
マスクをつける時には、手を洗い清潔な手でマスクを触ります。
装着する際は、裏表上下を間違わないように鼻と口を覆うようにしましょう。稀にマスクから鼻が出ている人がいますが、マスクは鼻からの感染予防にも効果があるので、しっかり鼻まで覆うようにしましょう。

使用後は、マスクの外側は触れないようにはずし、ビニール袋に入れたり蓋つきのゴミ箱などに捨てると安心です。なぜなら、マスクの外側にこそ濃縮されたウイルスが付着しているからです。
もちろん、捨てた後の手洗いも忘れないようにしましょう。

また、話す時にマスクをずらしてしまう人がいます。話しにくかったり、息苦しいと感じたりするのでしょうが、それではマスクの意味がなくなってしまうので控えましょう。

感染力の高いインフルエンザや風邪には早めの対処を

冒頭でも述べた通り、この時期になると爆発的に増加するインフルエンザや風邪。
どちらの感染経路も、空気感染や飛沫感染、接触感染のいずれかと考えられるので、自分の身は自分で守る意識が重要になってくると思います。
ですから、前述した基本的な手の洗い方やマスクのつけ方はしっかりと理解しておきましょう。

しかしながら、疲労が溜まっていたり、抵抗力が下がっている時にはどうしても罹患のリスクが高まってしまうものです。もし、罹患した場合は、すぐに専門の医師や薬剤師に相談しましょう。早めの対処は、感染拡大を防ぎますし、何より早期回復が見込めるからです。
その際、治療薬にもいくつか選択肢がありますが、西洋薬が一般的であるのに対し、近年では漢方薬もそのひとつとして用いられるようになっています。
もし、漢方に詳しい医師や薬剤師が近くにいるようであれば、一度相談してみることをオススメします。

いずれにしても、“予防の意識”が一番です。
ふだんから、できることをしっかりと実践することが何より大切なのです。
感染力の高い病気は、自分だけでなく、身近な人までも苦しめてしまう可能性がります。自分以外の人を守るという意味でも、予防対策は万全にしておきましょう。

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

こちらも参考に!

漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介
https://www.kampo-view.com/search.html

Feb 1 2019

薬剤師・大久保 愛

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