漢方ビュー通信

「足のトラブル」は靴の選び方が原因だった?

「足のトラブル」は靴の選び方が原因だった?

ヒールのある靴が問題!?

おしゃれが楽しい季節になってきました。
そんな中、“ヒールのある靴について女性たちが声を上げている”といったこともニュースになっていますよね。
実際、女性は男性より靭帯の組織が柔らかく、靴によるトラブルが起こりやすいと言われています。
靴のトラブルといって多くの人がイメージするのは「外反母趾(がいはんぼし)」だと思いますが、それ以外にも、靴擦れタコウオノメなどもあなどれません。

そこで、何が問題でどんな対策が必要なのか調べてみました。

足を守るはずの靴でトラブル?

足トラブルの多くは、“合わない靴を履く”ことが原因。
本来、靴は「足を守る」という大きな役割があります。にもかかわらず、靴が足を痛めてしまっては本末転倒です。
例えば、靴のサイズを考えてみましょう。
夕方にむくんだときのことを考えて大きめの靴を選ぶ人もいると思いますが、サイズが大きすぎると靴の中で足がずれてしまうため、ずれないように指を曲げて踏ん張ってしまいます。そのため、意外と足に負荷がかかってしまうのです。

また、ヒールの高さも誤解されがちなポイントです。
ヒールが高すぎると足先だけで体重を支えることになり、足トラブルが起こりやすいと言われています。ですが、最近、多くの女性が履き始めた「ぺったんこ靴」も意外とよくないとか──。
足を一歩踏み出すときに、負担がかかるのだそうです。

タコやウオノメがあったら靴を見直そう

タコやウオノメがあったら靴を見直そう

タコやウオノメは、足の圧迫や摩擦によって生じる代表的な足トラブル。
タコは表面上にできるもので痛みはなく、ウオノメは栓のような固いモノができ痛みを伴います。いずれも、入浴直後の柔らかくなったタコやウオノメに爪やすりや軽石を使って取り去る方法が一般的ですが、市販されている薬などを使う方法もあります。
ただし、合わない靴を履いていれば再発する恐れがあるので、靴の見直しは必要かもしれません。
靴擦れは、皮膚がこすれて内側に浸出液が溜まった状態とされています。ハイドロコロイド素材を使った絆創膏などで対応します。

いずれも新品の靴を履くと起こりやすいトラブルですが、ずっと使っていても靴擦れが起こるようなら、やはり靴が合っていない可能性大です。

靴選びのポイントは?

靴選びのポイントは、「つま先が当たらない」「足の甲や横幅がフィットしている」「かかとが余らない」など。購入前に店内で履き、少し歩いてみて、フィット感を確かめることが大事です。

また、理想の靴を探すためには、シューフィッターにお願いするのが一番。
今持っている靴を快適な履き心地にしたいときも、シューフィッターに相談してみましょう。インソールなどで調整できる場合があると思います。

足がつったときの漢方薬

足がつったときの漢方薬

女性視点で書いてきましたが、これらは男性の靴選びでも同じことが言えると思います。

靴のトラブルを回避するためには、足のセルフケアもしておきたいところ。
座った状態でつま先を上げ下げするストレッチや、足首を回すストレッチ(外回し、内回し)、足指を丸めたり反らせたりするストレッチも対策となります。
こうしたストレッチをしているとき、あるいは歩いているときに足がつったら、手で足指を持って反らしたり、内側の足のアーチの部分を押すといった対応を。

頻繁に足がつるようなら、漢方薬のひとつ、「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」も有効です。ぜひ漢方に詳しい医師や薬剤師に相談してみましょう。

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

参照

シューフィッター養成認定機関 FHA 足と靴と健康協議会
http://fha.gr.jp/

保健指導リソースガイド
http://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2014/003438.php

こちらも参考に!

漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介
https://www.kampo-view.com/clinic

May 10 2019

医療ライター・山内

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