女性に多い「むくみ」…改善に必要なことは!?
女性に多い「むくみ」の悩み…
湿気が高い、冷房でカラダが冷える、立ち仕事が多い、デスクワークで座りっぱなしのようなときに、むくみを感じる人は多いようです。
じつは、むくみは日常生活の中でほんの少し意識することにより、症状を和らげることができます。
原因となる行動を避けること、もしむくんだらすぐに対処することが大切です。
今回は薬剤師である筆者が、むくみの原因と対策について紹介します。
むくみの原因は日常に潜んでいます
むくみとは、医学用語では「浮腫(ふしゅ)」といいます。
顔や脚が腫れぼったくなるため、「太ったかな?」と勘違いしてしまうこともあるかもしれません。
一般的に、むくみは体内の水分が増加してしまった状態で、肥満は脂肪が増加した状態のことを指します。
そこで、まずはむくみと脂肪の見分け方を解説します。
気になるところを指で強く押してみましょう。その後、指の凹み跡がついたらむくみ、何も残らなければ脂肪だと考えられます。
なぜなら、むくみの場合、毛細血管やリンパ管から水分が漏れ出し、細胞と細胞の間にその水分が異常に溜まることで起こるため、圧迫すると跡が残りやすくなるからです。
それでは、よくある“むくみの原因”を紹介します。
<むくみの原因>
長時間、同じ姿勢をしている
→血行が悪くなり、重力により下半身に水が溜まりやすくなり下半身がむくみます。立ち仕事や座り仕事、また長時間の移動時に起こりやすいです。
きつめの服を着る
→締め付けの強い服を着ていると、血行が悪くなり水分の偏りが生じて、むくんでしまいます。
服に限らず、窮屈な靴を履くことでも、むくみの原因になることがあります。
女性ホルモンの影響
→生理や妊娠中、更年期による女性ホルモンの分泌の変化により、むくみやすくなります。
アルコールの摂り過ぎ
→お酒を飲み過ぎると、血管が広がり老廃物が溜まりやすくなるため、寝ている間に顔がむくんでしまう原因になってしまいます。
なかなか引かないむくみには別の病気が…?
原因が想定できるむくみで、すぐに治るようであれば特に気をつけることはありませんが、長期間引かず、さらに動悸、息切れ、尿量減少、食欲低下などがある場合には、何か別の病気が潜んでいるかもしれません。
可能性として考えられるのが、腎臓、循環器、甲状腺、肝臓、心臓などの異常です。
むくみがすぐに引かない場合や、同時に不調を感じているようであれば、一度医療機関を受診してみましょう。
むくみ対策にはツボ押しがオススメ
むくみ対策のひとつに「ツボ押し」があります。
ツボは、一度場所を覚えてしまうと、空いた時間で気軽にケアできるのでオススメです。
ここでは、むくみの症状が出やすい「顔」と「足」に効果的なツボを紹介します。
まぶたなど顔のむくみに
<四白(しはく)>
左右の黒目の下に位置し、目の周りの骨より少し下のくぼんでいるところです。人差し指で痛気持ちいいくらいの強さで押してみましょう。
<天窓(てんそう)>
喉仏の高さで、左右の耳の後ろにある骨から下に向かって辿っていった時に交わる部分です。やさしくほぐしましょう。
足のむくみに
<豊隆(ほうりゅう)>
両足外側の膝と足首の間で、筋肉が一番盛り上がっている部分です。ゆっくり親指で押してみましょう。
<三陰交(さんいんこう)>
足の内くるぶしから、指4本分上の骨に沿った部分です。仕事中などむくみを感じたらさすってみましょう。
むくみの予防と対策は日常生活の意識改革から
むくみを解消してくれる食材としてオススメしたいのが、カリウムを多く含むトマトやアボカドなどです。また、小豆や大豆など水分代謝を促す豆類もオススメです。
逆にカフェインや甘いものは、むくみの原因になるので気をつけましょう。
そして日常的に行ってほしい予防策として、「適度な運動」があります。
むくみやすい脚は、もともと血流が悪くなっている場合があるため、ウォーキングや階段を積極的に使うなどして運動する意識を持ちましょう。ちょっとした足先のストレッチなどもオススメです。
いかがでしたか?
一般的に、むくみを医薬品で対処する際は、体内の余分な水分を排泄する効果のある「利尿剤」を使うことが多いですが、それに抵抗がある人は漢方薬を頼ってもよいでしょう。
漢方薬は1剤で複数の症状改善が期待できますので、例えば冷えを改善しながらむくみが緩和したり、肩こりや頭痛を和らげながら顔のむくみが緩和したりと、プラスアルファの不調にも対応できる場合があります。
どうしてもむくみの悩みが続くようなら、一度漢方に詳しい医師や薬剤師に相談してみるのもよいかもしれません。
ご存じですか?
医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)
こちらも参考に!
漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介
https://www.kampo-view.com/clinic薬剤師・大久保 愛