漢方ビュー通信

女性に多い「むくみ」の悩み…NG行動と対策

足の太さが気になる…
夕方になるにつれ、足が重く感じる…
寝起きの顔がパンパンに腫れている…
これらは、「むくみ」が原因となっている場合がほとんど。
中でも、“下半身の太さ”が気になり、悩んでいる女性は多いようです。

この「むくみ」は体調や天気が悪いと起こりやすいようで、そのメカニズムや効果的なケアの方法を知ることが大切になります。

そこで今回は、むくみの原因や対策を漢方薬剤師がお伝えします。

むくみの原因は「水(すい)」の不調

漢方の考え方では、むくみは「水(すい)」の不調とされています。
この原因はさまざまですが、次のような行動が原因として挙げられます。

  • 塩分の摂り過ぎ
  • 運動不足
  • アルコールの摂取
  • 立ちっぱなし、座りっぱなし

水の不調を解消するためには、水分代謝を上げることや、血流を促すことが必要不可欠です。

むくみ改善のために、まず試したいこと

むくみを感じたら、次の方法を試してみましょう。

<塩分量をコントロールする>

外食や宴席が多い人、日常的に塩分量の高いものを好んで食べる人は、まず塩分摂取量を控えることが大切です。
摂り過ぎた塩分は、腎臓の働きによって徐々に排出されていきますが、全て排出されるには、1〜3日かかってしまう場合もあります。
塩分コントロールが苦手な人は、カリウムを多く含む食材をたくさん摂り入れてください。
カリウムは、過剰なナトリウム(塩分)を排出してくれるので、むくみ解消にとても効果的です。
カリウムは、ほうれん草や里芋、さつまいも、ひじき、納豆、バナナ、アボカド、アーモンド、干し柿などに多く含まれています。

<筋肉を動かす>

カラダの筋肉は、水分循環を良くする“ポンプ”の役割も持っています。
そのため、特に脚の筋肉が少ない人はむくみやすい傾向にあるようです。
脚に筋肉をつけるには、筋トレやランニングなどの運動をするのが一番効果的ですが、歩く習慣づけやエレベーター代わりに階段を使うことを意識するだけでも変化を感じるようになると思います。
また、日常的に座りっぱなしや立ちっぱなしの姿勢が多い人は、脚の筋肉を使う頻度が少ないため、むくみの原因になってしまうケースがあります。
1時間に一度は立ち上がって歩いてみたり、座りながら左右の脚を交互に、つま先立ちをさせる動きも効果的です。

<血流を良くする>

静脈に血行障害が起こると、水分や老廃物がうまく回収されずに、皮膚下に滞ってむくみとなってしまいます。
血行障害を防ぐポイントのひとつは、カラダを冷やさないこと。
カラダが冷えてしまうと、血管が収縮し、血流が悪くなってしまいます。
もし、冷えが生じてしまった時は、一日の終わりにゆっくり湯船に浸かることをオススメします。その中で、足をもみほぐすようなマッサージができたらより良いでしょう。
お風呂上がりは、できればストレッチを行う習慣をつけてください。
特に、足の付け根には大きなリンパがあるため、付け根を伸ばすストレッチを行うととてもスッキリします。
朝晩3分間ずつ、ストレッチの習慣をつけるだけでも、むくみづらくなると思います。

<「水の不調」にはたらくツボを押す>

「委中(いちゅう)」と呼ばれるツボが、膝のちょうど裏側にあります。
ここを押して痛みがある場合は、むくみが強い可能性が高いです。左右の中指をツボに当てて、3〜5分ほど優しく押したり離したりしましょう。
次に、足の外側、すねの中央部分にある「豊隆(ほうりゅう)」というツボです。強めに揉みほぐしたり、呼吸に合わせて、“吸う時に押して吐く時に戻す”を繰り返しても良いです。

漢方薬からのアプローチ

漢方薬

むくみ改善の方法として、漢方薬からアプローチすることもできます。
むくみに効果のある漢方薬をいくつか紹介します。

・「五苓散(ごれいさん)」

体内の水分バランスを調整するので、水分摂取量の割に尿量が少ない人に向いています。

・「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」

冷えや貧血傾向の女性に向いています。むくみだけでなく、ホルモンバランスの乱れによる生理の不調にも。

・「防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)」

水太りの代表的な漢方薬です。疲れやすく、場合によっては関節に水が溜まりやすい人にも合う処方になります。


むくみ改善方法を、いくつか紹介しました。
ですが、むくみは自律神経や女性ホルモン、年齢や気候など多岐にわたる要因が考えられます。
習慣の見直しで改善するケースもありますが、慢性的に悩んでいるなら医療機関に相談してみたほうが良いかもしれません。
その際、漢方薬をご希望の人は、個々の体質や症状によって処方が異なりますので、漢方に詳しい医師にご相談ください。

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)


こちらも参考に!

漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介

https://www.kampo-view.com/clinic

Jan 13 2021

薬剤師・森田博美

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