むくみの原因のひとつは、天候の影響!?

梅雨の時期には、カラダがむくんで、だるさを感じる人が多いとされています。
そして、このような症状はこの時期だけにかかわらず、秋の乾燥した季節まで続くことがあります。
中でも、真夏の暑さが加わった時期は要注意。夏バテで体力が落ちているときは、免疫力も低下しているので、特に気をつける必要があります。
このだるさから感じる不調の原因には、気圧や湿度などの自然条件が関与しているのです。
今回は、薬剤師である筆者が、天候の変化で生じる“むくみ”について解説します。
梅雨にむくみを感じやすいのはナゼ?
梅雨の特徴は、気圧の変化(低気圧が続く)があること、そして湿度が高いことの2つ。
低気圧が続くことによってカラダに与える影響は、血液循環の悪化や体内の水分循環の不調、自律神経の乱れなどが考えられます。
また、湿度が高いと、体温調整のためにかいた汗が蒸発できなくなり、うまく発汗ができなくなってしまいます。すると、余分な水分を体内に溜め込んでしまうので、これがむくみの原因のひとつとなります。

むくみを悪化させるNG習慣5つ
梅雨の時期にむくみで悩む人は、次に紹介する5つの習慣をできるだけ控えるようにしましょう。
1)ストレスの多い生活
むくみの要因となる血液の巡りや排泄の仕組みは、自律神経が乱れることによっても悪化していきます。
ですから、自律神経が乱れるようなストレスフルな生活をなるべく避けることが重要です。
しかし、そのような生活を送ることは、現代社会においてはなかなか難しいかもしれません。忙しい時でも、少しのリフレッシュタイムを設けるなど自分なりに工夫してみましょう。
2)長時間、同じ姿勢でいる
デスクワークや立ち仕事など、同じ姿勢で過ごすことの多い人は、血流が滞りむくみを悪化させてしまいます。
3)運動不足
筋力の低下は、リンパ液の巡りを悪くしてしまうため、むくみの原因になることがあります。
4)コルセットや補正下着を常につけている
締め付けの強い衣服を常につけていると、リンパ管の巡りが悪くなるためむくみを悪化させてしまうことがあります。
5)足を組む癖がある
足を組むことが悪いわけではありませんが、何時間も同じ方の足を組んでいると、圧迫されて血液の巡りがどうしても悪くなってしまいます。
これは、むくみの症状を悪化させてしまう恐れがあるので、なるべく“足を組まないで過ごす”という意識を持つことが大切です。
漢方の考え方からアプローチ
漢方では、むくみを「水(すい)」の不調として考えます。
「水」とは、漢方独自の考え方で、他にも「気(き)」と「血(けつ)」の要素があります。
私たちのカラダは、この「気・血・水」の3つの要素が体内をうまく巡ることによって、健康が維持されていると考えています。

漢方薬の特徴として、1剤で複数の症状改善が期待できるということがあります。
例えば、ストレスによる不調を緩和しながらむくみを改善したり、カラダを温めながらむくみを改善したり、血流を良くしながらむくみを改善したりと、むくみに付随して起こる悩みの改善にも対応できる場合があります。
むくみやすい体質で悩んでいる人は、一度漢方に詳しい医師に相談をしてみるのもおすすめです。
むくみは、天候や自律神経、女性ホルモン、筋力、年齢などさまざまな要因により悪化することがあります。
習慣の見直しも大切ですが、ずっと悩んでいる人は医療機関での相談が近道になるかもしれません。
ご存じですか?
医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)
こちらも参考に!
漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介
https://www.kampo-view.com/search.html
薬剤師・大久保 愛