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漢方ビュー通信

今さら聞けない!?インフルエンザの基礎知識

今さら聞けない!?インフルエンザの基礎知識

小規模流行だった先シーズン

新型コロナウイルス感染症の流行が始まってから、早1年。
気がついたら、インフルエンザシーズンの到来です。

日本感染症学会の資料によると、2019-20年シーズンは2020年に入ってから患者数が大きく減少。結果的に700万人という小規模の流行で終わりました。
ちなみに、例年は1,000~1,500万人。先シーズンがいかに少なかったかがわかります。

小規模流行にとどまった理由とされているのが、新型コロナウイルスの流行による感染対策。マスクや手洗い、ソーシャルディスタンスといった予防が、同じ飛沫・接触感染であるインフルエンザにも効果的だったというわけです。

例年、インフルエンザの流行は11月から兆しが見え始め、12~3月にピークを迎えます。
インフルエンザは新型コロナとの見極めがむずかしく、医療機関での対応も万全ではない可能性があります。それだけにしっかり対策を取って予防に努めることが大事です。

インフル検査では30分以内に結果がわかる

インフル検査では30分以内に結果がわかる

ここからはインフルエンザの話題に絞って紹介を。

一般的に、発熱などがある人が医療機関を受診した場合、まず問診や身体症状をみる診療が行われます。その上で、インフルエンザにかかっている可能性が高いと医師が判断したら、感染しているかどうかを判定する検査を行います。

現在、多くの医療機関が採用しているのが「迅速抗原検出キット」による検査。
綿棒のような道具でのどや鼻をぬぐって検体を採取し(鼻をかんで鼻汁から検体を採取することも)、ウイルスにある特異的なタンパク質を調べます。
5~30分ぐらいで判定されるので、その場で診断がつきます。

抗インフルエンザ薬で発熱期間を1~2日短縮

インフルエンザにかかると、まず38~40度の急な高熱が出て、倦怠感や筋肉痛、関節痛などがみられます。これらが5日ぐらい続いた後、回復していきます。のどの痛みや鼻汁、咳などの症状も現れます。

ところが、今はここまで症状が長引くことはほとんどなく、抗インフルエンザ薬を使って回復を早めています。
抗インフルエンザ薬とはウイルスの増殖を防ぐなどの作用がある薬で、服用すると、服用しなかったときに比べて、発熱期間を1~2日程度短縮することができ、また重症化を防ぐこともできます。

ただし、この薬は適切な時期に投与する必要があります。それは発症2日(48時間)以内で、それ以降だと十分な効果が期待できないとされています。
治療ではこのほか、熱を下げる解熱薬や二次感染による肺炎を防ぐ抗菌薬などが用いられることもあります。
漢方薬もインフルエンザの治療に使われており、「竹筎温胆湯(ちくじょうんたんとう)」などが挙げられます。

熱が下がってもウイルスは体内に残っている

熱が下がってもウイルスは体内に残っている

じつは、インフルエンザのウイルスは、熱が下がった後も体内に残っています。
そのため、まわりに感染させてしまうのを防ぐために、熱が下がってから2日間は自宅で療養しているよう規則(学校保健安全法)で定められています。
対象は児童や学校の職員ですが、企業もこの規則に参考にしているところが多いようです。
熱が下がったから安心ではなく、この時期は外出を控えるなど感染させない対策をとることが望まれます。

なお、インフルエンザでは予防接種による感染予防も有効です。
感染を完全に防ぐことはできないものの、症状を軽くしたり、重症化するのを抑えたりする効果があります。
今期、厚生労働省は約6,300万人分のワクチンを用意しているそうです。
65歳以上の高齢者や呼吸器や心臓に持病がある人は、今シーズン以降も早めに接種したほうがよいでしょう。

参照

一般社団法人日本感染症学会提言 今冬のインフルエンザとCOVID-19に備えて
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000657605.pdf

厚生労働省「インフルエンザの基礎知識」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/file/dl/File01.pdf

東京都感染症情報センター
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/flu/news/1998-2002/pro/p7/

「日本人が知らない漢方の力」渡辺賢治著

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師がこの診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

Feb 12 2021

医療ライター・山内

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