漢方ビュー通信

大人になって、いきなり発症?気管支喘息に注意

大人になって、いきなり発症?気管支喘息に注意

患者数1,200万人。有病率は6~10%

「気管支喘息(ぜんそく)」は、ぜんそく発作と呼ばれる呼吸困難や、呼吸時にのどがゼイゼイ、ヒューヒューと鳴る喘鳴(ぜんめい)といった症状などが繰り返し起こる病気。
患者数は国内約1,200万人にのぼります。

喘息というと、子どもの病気というイメージがありますが、決してそうではありません。
厚生労働省の「患者調査(平成26年度)」によると、15歳前後でいったん患者数は減りますが、その後は70代ぐらいまで右肩上がりで増えていきます。

実際、成人の有症率は6~10%にものぼり、20代以降の患者数をみると、女性のほうが男性より多くなっています。

大人の喘息は原因が特定しにくい

大人の喘息は原因が特定しにくい

大人の気管支喘息のなかには、一度よくなっていた小児喘息が再発するケースもありますが、小さい頃に喘息がなかったのに、大人になっていきなり発症するケースも少なくありません。

小児喘息の発症要因で多いダニや花粉といった原因物質(アレルゲン)が見つからない、あるいは特定できない人が多いのも大人の気管支喘息の特徴で、これを「非アトピー型喘息」と呼びます。

一般に、大人の気管支喘息は治りにくいといわれています。
それは、アレルゲンが特定できず、いろいろな原因が関わって症状を起こしているケースが多いからです。また、適切な治療を受けられていなかったり、治療を自己判断でやめてしまったりすることも要因のひとつとされています。
さらに、炎症が長期に続くと気道が硬くなって、狭い状態のまま元に戻らなくなるリモデリングが起こる場合があります。そうなると治療効果も十分に現れません。

風邪やインフルエンザによる悪化に注意

だからこそ、薬や環境の整備などで症状をしっかり抑えながら、病気と付き合っていくことが大切になります。
気管支喘息では、呼吸の通り道である気道に慢性的な炎症があるので、治療の柱は炎症を抑える吸入ステロイド薬になります。そこに重症度などに応じて、気道を広げる薬に変えたり、アレルギーを抑える薬を追加したりします。

さらに、発作時には気道を広げる吸入薬を使っていきます。
気管支喘息を持つ人の気道は、慢性的に続く炎症で過敏性が高まっているので、ホコリやダニ、タバコ、ストレスなどの刺激に反応しやすくなっています。そのため、日常生活ではこうした刺激を避ける工夫が必要になります。
また、風邪やインフルエンザも病気の悪化につながるので、感染対策もしっかり行います。

漢方薬も補助的に用いられることがあります。
「虚弱体質」や「疲労倦怠」を改善することで風邪を引きにくくしたり、病気が悪化しないようにすることが期待されています。

運動、疲労、ストレスで咳込む…続くようなら病院へ

運動、疲労、ストレスで咳込む…続くようなら病院へ

成人の気管支喘息は発見が遅れがちです。
というのも、咳や息切れがあっても喘息だと考えず、そのまま放置しているケースが多いといわれているからです。
気管支喘息の特徴は次の通りになります。

・喘鳴、息切れ、咳、胸が焼けるような感じが組み合わさって現れる
・症状は夜間や早朝に悪化する
・風邪や運動、ストレス、アレルゲン暴露、天気の変化、大気汚染、強い臭気などが引き金になって起こる

さらに、成人の気管支喘息では、歩く、階段や坂道を上がる、大声で笑う、疲れやストレスといった要因が刺激となって咳込むことがあります。
喘息は命にも関わる病気です。
気になる症状が続いたら、一度、医療機関で診てもらいましょう。

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

参照

国立成育医療研究センター 気管支喘息
https://www.ncchd.go.jp/hospital/sickness/allergy/asthma.html
環境再生保全機構 ぜんそくなどの情報館
https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/investigation/prevalence/01.html
漢方スクエア 成人喘息の漢方治療について
https://www.kampo-s.jp/web_magazine/back_number/134/qa-134.html

こちらも参考に!

漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介

https://www.kampo-view.com/clinic

Mar 16 2021

医療ライター・山内

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