生理前の食欲&イライラ解消!「女性が摂るべき食材」薬剤師が解説
毎月、生理が近くなると些細なことにイライラしたりどうしようもなく甘いものやジャンクフードを食べたくなることはないでしょうか。女性なら一度はそんな経験をしたことがあると思います。毎月必ず生理前にツラい思いをしている人は、食事や生活習慣を見直してみる必要があります。
生理前の不調については、まだ解明されていない部分も多く存在します。しかし、漢方医学では食事の摂り方がとても重要と考えられているのです。
今回は、薬剤師である筆者が、生理前の不調を改善に導く食事をお伝えしたいと思います。
生理前のイライラや食欲増進の原因
生理前のイライラや食欲増進の原因を漢方医学では血(けつ)が不足している状態と考え血虚(けっきょ)と呼ぶことがあります。血の不足は、イライラしたり落ち込んだり気分にムラを作ったり、注意力を散漫にし集中力を低下させたりします。
また、血を補おうとしてすぐにエネルギーとなる糖質を欲したり、カロリーの高いジャンクフードを食べてエネルギーを補充しようとしたりします。生理前だけではなく、いつもの食事内容がカロリーだけで栄養失調状態だと血虚(けっきょ)に陥りやすくなり、不調を招きます。
女性が摂るべき食材&栄養素3選
(1)大豆製品
大豆には、ホルモンの変動により減少する、セロトニンの原料となるトリプトファンが多く含まれています。トリプトファンは精神を安定させ、イライラを鎮めてくれる効果が期待できます。なので、トリプトファンを多く含む大豆製品、豆腐や納豆やおからなどを摂りましょう。また、セロトニンの分泌の多くは腸で行われるので整腸作用が期待できる大豆の発酵食品であるお味噌や納豆が特にお勧めです。
(2)お肉
動物性のタンパク質は、血を補う力が強いです。また、お肉によってビタミンB群の摂取もできます。胃の調子に合わせて負担にならないように、お肉をよく噛んで食べましょう。
(3)ヒジキやゴマなど黒い食材
これらの食材でミネラルが摂取できます。ミネラル分には、気持ちを落ち着かせる働きがあります。また、黒い食材は漢方医学で女性ホルモンを整え、アンチエイジング効果があると言われています。
生理前の不調改善!お勧めレシピ
ヒジキとゴマがたっぷり入った「豚汁」です。忙しい女性にピッタリ。一品で女性が必要な栄養素を摂取することができます。また、汁物は体を温めてくれるので、胃腸の働きも助けてくれるだけでなく、野菜から溶け出す栄養素もしっかり摂取できます。
作り方は簡単です。いつもの味噌汁に下記の材料を入れるだけです。(4人前)
豚肉・・・250g
大根・・・1/5本
人参・・・1本
キャベツ・・・1/8個
ごぼう・・・1/2本
ヒジキ・・・大さじ2
黒ゴマ・・・大さじ2
余っている野菜
外食やお惣菜ばかりに頼らず自炊をして自分に必要な栄養素を選んで摂りましょう。お惣菜や添加物の多い加工食品ばかり食べているとミネラルの吸収を抑制したり、腸が汚れてその他の栄養の吸収も悪くなります。症状が出た時だけではなく、日々の習慣が体を作るので毎日気を付けてみましょうね。
薬剤師・大久保 愛