漢方ビュー通信

髪を健康にするために今すぐ始めたいこと

髪を健康にするために今すぐ始めたいこと

今は「いいヘアケア製品なら高くても買う!」時代

髪はオンナの命。新しく変えたヘアケア製品が合わなかったり、スタイリングに失敗したりした日は、もうサイアク。一日中気分が乗らないですよね。
実際、女性の髪に対する意識は高まる一方。その証拠にヘアケアの市場はプレミアム化がどんどん加速し、いい商品であれば(と消費者が感じれば)高価なものでも売れる時代になっていることが最近の市場調査などからもわかっています。
それくらい、女性の髪にかける思いは強いんですね。

毛髪量は多い人と少ない人では倍も違う!

そんな女性たちを悩ませる髪の悩みの一つ、抜け毛ではないでしょうか。
ではなぜ、抜け毛は増えてしまうのか。ちょっと髪の基礎知識をおさらいしましょう。
髪は、根元の毛乳頭で新しく作られ、成長し、伸びていきます。そのスピードは1日0.2~0.5ミリ。夜より昼、1年では春夏にとくに伸びるのが早いのだとか。
髪の毛の量は個人差が大きくて、少ないと6~7万本、多いと13~14万本。倍も違うんですね。髪の毛が細い人は量が多く、太い人は少ない傾向があるようです。
髪の毛の成長には毛周期と呼ばれるサイクルがあって、毛母細胞が活発に分裂する「成長期」、分裂が止まって抜け落ちる「移行期(退行期)」、髪が抜けた後に次の髪が生える準備を始める「休止期」に分かれます。
成長期が3~6年、移行期が数週間、休止期が数カ月といわれています。

ヘアサイクル(発毛周期)

ダイエットや冷え、ストレスなどで抜け毛

健全な毛周期を妨げ、抜け毛を増やす要因には、さまざまものがあります。
代表的なものが、男性の脱毛に多いAGA(男性型脱毛症)です。最近では原因やメカニズムがわかってきて、病院で治療を受けられたり、市販の育毛剤でも対応できたりします。
その一方で原因が分かりにくいのが、女性の抜け毛
加齢や女性ホルモンのアンバランス、生活習慣の乱れ、ストレスなど、さまざまな要因が指摘されています。
なかでも専門家が指摘しているのが、極端なダイエット
栄養不足や偏りによって、髪の成長に必要なミネラルやタンパクが不足したり、冷えによる血行不良で髪に栄養が送られにくくなったりしてしまうのだとか。
ストレスも、血液循環を滞らせる一つの要因なので、髪に悪影響を及ぼすようです。

抜け毛の主な原因とその理由
加齢 酸素や栄養を送ったりする毛乳頭が加齢によって退化することで、栄養や酸素が送られにくくなり、髪の成長が止まり、抜けるようになる
薬に含まれる成分が毛母細胞にダメージを与えることで、髪が抜ける。抗がん剤などの使用で起こることが多い
ストレス ストレスによって血管が収縮し、血液循環が悪くなることで、髪に栄養や酸素が行き渡りにくくなり、成長が妨げられる。一部分だけ髪がごっそりと抜ける「円形脱毛症」もストレスが関わっているとされる
過度なダイエット ダイエットによって栄養状態が悪くなると、髪の成長も妨げるため、抜け毛が増える
毛穴のつまり・フケ 汗や皮脂にアカやホコリが混ざったフケが毛穴につまると、雑菌が繁殖して炎症が起こりやすくなり、これが抜け毛につながるとされている。これらを専門的には、「粃糠(ひこう)性脱毛症」「脂漏(しろう)性脱毛症」という
男性ホルモン 男性型脱毛症(AGA)や壮年性脱毛症の原因。男性ホルモンが変化した物質ヒドロテストステロン(DHT)が髪の毛を作り出す毛母細胞の活動を低下させる働きがあり、それにより脱毛の量が増える。男性に多いタイプの脱毛だが、女性にも生じることがある
病気 甲状腺の病気、免疫の病気など

抜け毛を増やさない3つのコンビとは?

抜け毛を増やさない3つのコンビとは?

いずれにしても、抜け毛を増やさないために押さえたいのは、「ヘアケア食事睡眠」のコンビネーション。
ヘアケアでもっともNGなのは頭皮の乾燥で、頭皮は皮脂がある程度あるのがベスト。
シャンプー・トリートメントの後は、ヘアオイルなどで油分を補給するように。
食事は、タンパク質とミネラルが決め手。
栄養バランスを心掛けることはもちろんのこと、とくに亜鉛は髪の健康な成長をうながすといわれていて、カキや豚レバー、牛肉などに豊富に含まれています。牛肉はタンパクでもあるので、髪の健康を保つ優良食材です。
睡眠は、睡眠不足を感じるような生活は髪にも悪影響が及ぶと心得て。
もちろん、血行不良を招くタバコは「絶対NGです!
イライラや冷えなど、カラダのバランスが乱れているときには、KAMPOでカラダバランスを整えるのも手かもしれません。気になるときは、医師に相談してみて!

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

May 19 2017

医療ライター・山内

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