漢方ビュー通信

肥満の放置は危険です!なるべく早めの対策を

肥満の放置は危険です!なるべく早めの対策を

コロナ禍による生活の変化で気をつけたいのが、好きなものを食べすぎてしまったり、だらだらと過ごして運動不足になってしまったりすること。

最近では、テレワークやウェブ会議、宅配サービスの充実などで、自宅だけでさまざまなことができるようになってきました。仮に自粛が終わったとしても、全てが元に戻るのではなく、新しい生活様式として残るものが多いと思います。ですから、この期間に身についてしまった悪い習慣なども、これから先残っていくことが懸念されます。
そうなると、心配なのが肥満症生活習慣病といった病気です。

そこで今回は、薬剤師である筆者が、太ってしまったカラダを放置していると、どのようなことが起こるのか解説します。

肥満症になる前に対策を

さっそくですが、「肥満」「肥満症」について、その違いはわかりますか?

まず、肥満とは、脂肪が一定以上に多すぎる状態のことをいいます。
日本肥満学会の定義によると、BMI(ボディマスインデックス=肥満指数)が25以上を肥満とし、ちょうどこのくらいの数値から、糖代謝や脂質代謝、血圧などの健康状態に影響が出てくるとされています。

つぎに、肥満症とは、医学的にみて減量が必要な肥満のことで、治療が必要な疾患として扱われます。
大きく2つの原因があり、食べすぎや運動不足によって起こるものと、他の甲状腺などの病気によって引き起こるものとに分けられています。

したがって、体重増加が気になり始めたら、治療が必要となる肥満症になる前に対策を取らなければなりません。

肥満症になる前に対策を

肥満を放置すると命にも関わる?

肥満はさまざまな病気を招く原因になります。
代表的な健康障害として挙げられるのが、糖尿病や脂質異常症、高血圧など。
その他にも、心筋梗塞や脳梗塞、さらにはがんのリスクを高めることもあり、肥満を放置しておくと全身に悪影響を及ぼす非常に怖い障害といえます。

肥満を起因とした病気は、まだ数多くあるとされています。
肥満は単なる見た目だけの問題ではなく、命に関わることなので、気になっている人やすでに肥満症を患っている人は早めに対策をとるようにしましょう。

肥満症改善のサポート役には漢方薬も

原因不明の微熱には漢方がオススメ

これまで述べてきたように、肥満がエスカレートしていくと、取り返しのつかない疾患を複数抱えることになるかもしれません。
大事なことは、毎日の食事や適度な運動量をしっかりとコントロールすることです。
ですが、なかなかうまくコントロールできないのも現実…。

そこで、漢方薬がその手助けになってくれることも。

例えば、漢方薬の中には、肥満症に対して効能があるものもありますが、その他にもストレスなど精神的な問題で過食して太ってしまっている人やカラダがむくみやすく代謝が悪い人、肥満による息切れや腰痛などの不調を感じる人など、さまざまな目的の人に活用できるものもあります。

ただし、注意してほしいのは“漢方薬でダイエットができる”というわけではなく、漢方薬はあくまで食事や運動など生活習慣のサポート役だということ──、自分の行動を変えることが何より大切です。

最近、体型が気になり始めた人、すでに肥満気味で何か行動を起こそうとしている人、努力はしているけどなかなか結果が出ない人などは、漢方薬を頼ってみるのもよいかもしれません。
いずれにせよ、まずは行動です。悩んでいる人は、かかりつけ医やお近くの漢方に詳しい医師や薬剤師に相談してみてはいかがでしょうか。

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

こちらも参考に!

漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介

https://www.kampo-view.com/clinic
Jan 14 2022

薬剤師・大久保 愛

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