食べ過ぎで得るのは、元気なカラダではなく、疲れやすいカラダ
季節が春へ移り変わるこの時期は、環境の変化や新しいことが始まることへの不安などで、ネガティブな感情になってしまう人も多いのではないでしょうか。
また、やることも何かと増えるので、ストレスが溜まりやすく、上手く解消できず、5月には鬱っぽくなってしまうことも…。
誰もが陥りやすい間違ったストレス解消法は、“暴飲暴食”があります。
体力をつけるため、気合いを入れるため、1日のご褒美として…などと、都合のよい理由をつけて無茶な飲み食いをする人が多いようですが、じつはカラダにとってはまったくもってよいものではありません。
そこで、今回は薬剤師である筆者が、食べ過ぎがもたらすデメリットについて解説します。
食べ過ぎがもたらすデメリットとは
最近の行動で、暇さえあれば…眠くなれば…人が集まれば…といったタイミングで絶えず何かを口にしていることが多くなっていないでしょうか。
間食が増えたせいで、空腹を感じるタイミングが減っていたら問題です。
食べ過ぎによって、胃もたれや胸やけだけではなく、日中の眠気や重ダルさ、疲労感などを感じる時間が増えていきます。
また、食べ続けることで、胃腸や肝臓は常に働き続け、甘い物や麵類を食べることで血糖値のコントロールにも不調をきたし、イライラ、ダルさを感じさせる要因にもなってしまいます。
一般的に、何も考えずに食べ過ぎている状態は、栄養バランスがしっかり取れているとは言い難いでしょう。食物繊維などの栄養成分が足りていないことも考えられるので、便秘になり下腹部のはりや重さも感じさせるかもしれません。
このように、一瞬の満足感を得ると同時にさまざまな不調、そして肥満体型へと近づいていくことになるのです。
食べ過ぎが疲労、老化につながる理由
常に何かを食べている、食事は満腹になるまで食べるというように、空腹を感じないことが習慣になることは、胃腸の不調以外にも問題が起きている場合があります。
例えば、カラダの細胞内のミトコンドリアなどのタンパク質が分解され、新しく再利用されるオートファジーという機能が働きにくくなることが挙げられます。
オートファジーが機能している状態では、老廃物が除去でき、元気なミトコンドリアが増えてエネルギー産生効率も上がり、活性酸素の発生量も減少しているということになります。
すなわち、この機能が低下するということは、実際にエネルギー産生効率が低下し、疲れやすくなっている状態に陥っているといえます。
漢方薬に頼ることもひとつの方法です!
消化器系にまつわる不調として、胃が痛い、胃が重い、吐き気がする、空腹時にゲップがでる、お腹がはる、便秘・下痢を繰り返すなど、たくさんあると思います。
このような消化器系にまつわる不調に対しては、一度、漢方に詳しい医師や薬剤師に相談してみるのもよいでしょう。特に、食欲に関しては、自分の意志だけではコントロールできないケースもあります。
食欲が止められない、生理前は食べ過ぎてしまうなどどうしても抑えられない状況や、ストレスで過食を繰り返してしまう、といった精神的な問題の対策にも漢方薬がおすすめです。
これからは、だんだんと暖かくなり、気持ちも明るく前向きになっていく時期です。少しでも症状を和らげたい、改善したいと思っている人がいれば、少しずつ行動を起こしていくようにしましょう。
ご存じですか?
医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)
こちらも参考に!
漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介
https://www.kampo-view.com/clinic薬剤師・大久保 愛