漢方ビュー通信

実態調査で判明!女性の83%が〝なんとなく不調〟を感じていた

20代女性の4人に3人が不調を自覚していた

20代女性の4人に3人が不調を自覚していた

長引くコロナ禍で、心身の不調を訴える人が増えていると、株式会社ツムラのインターネット調査で明らかになりました。
この調査は、新型コロナウイルス感染症拡大から2年経ち、第5波のピークに比べ感染者数が低下した2021年12月3日から8日まで、全国の20~40代の男女1,800人に対して実施。昨年に続いて2回目になります。

その結果、2年目(2021年)に心身の不調を感じた人が、全体では57.2%から60.1%に増加、なかでも20代の女性は56.3%から74.3%と大幅に増えていました(つまり、4人に3人が不調を自覚していることになります・下の図)。
不調のトップ3は、「目の疲れ(72.1%)」、「疲れ・だるさ(70.6%)」、「肩こり(64.4%)」でした。

 

2021年、心身の不調を感じた

2021年より増えたのは、「冷え」や「不眠」など

前回の調査と比べてみると、いずれの症状もスコアが前回よりも高く、さまざまな不調で悩んでいる実態が明らかに。なかでも、不調のトップ4は前回と変わらないものの、「寝つきにくい」は前回の9位(39.8%)から5位に浮上。

2021年に増加した不調は、「冷え」が36.7%から50.7%(14.1ポイント増)に、「寝つきにくい(目覚めが悪い・眠りが浅い・不眠)」が39.8%から52.6%(12.8ポイント増)に、「不安感」が38.8%から49.6%(10.7ポイント増)に、「疲れ・だるさ」が60.1%から70.6%(10.5ポイント増)になっていました。

なんとなく不調があっても受診しない派が多数

日常生活で心身の調子がなんとなく悪いと感じる「なんとなく不調(自覚しながらもついがまんしがちな症状や、調子が悪いものの病名の診断がつかない症状の総称)」について聞いたところ、全体の77.1%がこうした不調を感じているようで、前回よりも7.6ポイント増えていました。
また、男女とも増加傾向があり、女性ではなんと83.3%が、なんとなく不調を経験していました(下の図)。

 

日常生活で「なんとなく不調」を感じる経験

一方で、こうした不調を感じていても、病院を受診するところまではいかないことが、調査で判明。
医師の診察を受けるかについて質問したところ、「不調を感じる都度受診する」はたった5.7%で、「不調の程度が重くなりそうだと思った時に受診する」が21.3%、7割以上は「なんとなく調子が悪いくらいで通院はしない」73.0%でした。
また、「市販薬を服用」の使用についても、約6割の人は「なんとなく調子が悪いくらいで服薬はしない(58.8%)」と答えていました。

病院に行かない理由は「お金がかかる」がトップ

病院を受診しない、躊躇する理由で多かったのは「お金がかかる(56.4%)」で、2番目が「症状が重くない(39.5%)」、3番目が「待ち時間が嫌(35.5%)でした(下図)。
なかには、「少しぐらいの症状で受診すると面倒に思われそう」「どの病院に行けばいいかわからない」と答えた人も2~3割いました。

 

病院に行くのを躊躇する理由

この調査を受け、霞が関ビル診療所婦人科の丸山綾先生は、「女性はもともと月経により自律神経の不調が多くなり、環境変化の影響を受けやすいのですが、20~30代は学生から社会人になったり、結婚や出産をしたり、プライベートでも変化が大きいことから、他の年代に比べるとコロナ禍の影響をより受けやすいと考えられます」と解説。

なんとなく不調については、「体温調節やカラダの基本的な調節を担う〝自律神経の不調〟であることが多いようです。ですから、まずは睡眠・食生活・運動習慣などの生活習慣や生活リズムを整えることが前提です」とアドバイスしています。

参考

ツムラ「第2回 なんとなく不調に関する実態調査」
https://www.tsumura.co.jp/newsroom/topics/2022/01180826.html

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医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

こちらも参考に!

漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介

https://www.kampo-view.com/clinic
Apr 12 2022

医療ライター・山内

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