漢方ビュー通信

あと1kg、2kg…体重を落とす秘策とは?

あと1kg、2kg…体重を落とす秘策とは?

大事なのは一喜一憂しない、焦らないこと

太陽の光がまぶしい今日この頃、薄着になる季節がやってきました。
コロナ禍で外出がはばかられた1、2年前と違って、今年は少し解放気分を味わいたい!という人も多いのではないでしょうか。

そうなると気になるのが、ぽっこり出たお腹やたるんだ二の腕、太もものぜい肉たちです。
運動不足だった2年間で、太ってしまったという人もいるでしょう。中には、すでにダイエットを始めている(始めようと思っている)人もいるかもしれません。

しかし、急に体重を落とすのはNG。
一般的に、健康的な減量の目安は1カ月に1kg程度といわれています。無理な減量はリバウンドだけでなく、体調を崩す要因にもなります。
また、体重はその日の食事やちょっとした運動、生理周期などでも増減します。
一喜一憂せず、焦らず取り組んでいくのがダイエットを成功させるコツです。

まずは体重計に毎日乗って、記録してみる

誰でも苦もなくできるダイエット法のひとつが、「毎日体重計に乗る」こと。
先にお伝えしたとおり、ダイエットを始めたからといって、その結果が翌日しっかり現れるとは限りません。むしろ現れないと思った方がいいかもしれません。

ではなぜ毎日、体重計に乗ったほうがいいのか。それは「意識付け」です。
ダイエットで多いのは先延ばし。「明日からやろう」「今日はやめておこう」といった意識が働きがちです。それを解決してくれるシンプルな方法が、「体重計に乗る」なのです。

体重計に乗ったときに体重が変わってなくて(増えていたりすることもある)、憂うつな気持ちになることもありますが、それが嫌で、食べ過ぎを防ぐ動機になります。反対に体重が減っていてうれしい気持ちになり、さらにがんばろうというモチベーションが出ることもあるでしょう。
もうひとつの理由は、「見える化」です。体重の変化はアプリなどで管理しておくと、長期的にどう体重が変わっていったかが視覚的に把握できるので、おすすめです。

まずは体重計に毎日乗って、記録してみる

食事のコツは、無理せず続けられるように

肥満のメカニズムは単純で、摂取エネルギーより消費エネルギーの方が少ない状態が続くことにより、余ったエネルギーが脂肪として蓄えられることで起こります。
この脂肪、1kgをなくすためには、7200kcalを消費する必要があります。
1カ月で1kg減らす場合、1日に置き換えると、240kcalをどうにかする必要があります。この“どうにか”というのは、その分の「カロリーを摂らない」か、「使う」かの二択で、前者が食事、後者が運動になります。

食事のコツは、味付けは薄味に(濃いと食べる量が増える)、油を使わない料理(焼く、ゆでる料理)を多用する、空腹時には低カロリーのスープなどを摂るといったことがあります。長く続けられる方法でじっくり取り組んでいきましょう。

筋肉を付ける運動をできるだけ取り入れる

運動には大きく2種類あります。
ひとつがウォーキングや水泳、エアロビクスなどの有酸素運動、もうひとつは筋トレです。減量には両方とも必要ですが、意外とできていないのが筋トレです。

筋肉がつくと基礎代謝が上がるので、エネルギーを消費する効率がよくなります。
また脂肪1kgと筋肉1kgを比べると、筋肉のほうが重くなります。筋肉を付けることで、同じ体重でも引き締まって見えるというメリットもあります。
筋肉は特に下半身に多く付いているので、スクワットなどがおすすめだそうです。
大事なのはケガ防止のため正しい方法で行うこと。無理は禁物で、徐々に強度を上げていきましょう。

むくみや内臓脂肪が原因なら漢方薬が手助けに

原因不明の微熱には漢方がオススメ

食事や運動をがんばっても思うような成果が上がらない場合は、むくみなど別の要因が関係している可能性もあります。また、明らかに減量が必要な肥満症(体脂肪が男性では25%以上、女性では30%以上になった場合)の人たちは、食事や運動だけでは十分な減量が望めないこともあります。

そういう場合は、医療機関や薬局で相談して、漢方薬に頼ることも手段のひとつでしょう。
漢方の考え方では、肥満には「固太りタイプ」と「水太りタイプ」があるとされています。
固太りタイプは、主に食事の摂り過ぎで起こり、水太りタイプは主にカラダに溜まった水分がうまく排出されないために起こると考えられています。

個々の体質、体調や肥満のタイプによって選択される漢方薬は異なってきますが、一例として「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」や「大柴胡湯(だいさいことう)」、「防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)」などが挙げられます。
その際、自己判断ではなく、漢方に詳しい医師や薬剤師に選択してもらうことで、自分に適した減量のサポート役になってくれるでしょう。もちろん、“やせ薬”ではないので、栄養バランスの取れた食事や適度な運動をしっかり続けることも必要ですよ。

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

こちらも参考に!

漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介

https://www.kampo-view.com/clinic
Jul 12 2022

医療ライター・山内

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