漢方ビュー通信

足がつりやすい人へ!おすすめの漢方薬があります

足がつりやすい人へ!おすすめの漢方薬があります

最近、ふとしたタイミングで足をつってしまうことはありませんか。
よく耳にするのが、寝ている時や無理な体勢をとってしまった時、そしてウォーキングやゴルフなどの運動をしている最中に多いようです。

さて、“足がつる”ことに対して、年齢のせいにしたり、無理な運動をしたからと、自分の中で解決してそのまま放置してはいないでしょうか。足がつる…つまり、筋肉が痙攣を起こすのは、カラダのどこかに問題があることを忘れてはいけません。
漢方の考え方では、ひとつ問題があると、連動して他の部位にも問題が派生しやすいと考えます。カラダ全体を1つと考えるのが漢方の理論です。

そこで、今回は薬剤師である筆者が、足をつりやすい人について解説します。

“足がつる”って、どういうこと?

“足がつる”ということは、ふくらはぎの腓腹筋が痙攣している状態のことを指します。
腓腹筋は、腱紡錘と筋紡錘の2つがバランスをとることで正常に動いていますが、足をつっているときには、この2つがバランスを崩しています。
特に、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルや水分が不足していると足がつりやすくなるとされていますので、足がつりやすい人は、その予防としてミネラルや水分の摂取を意識するようにしましょう。また、カラダが冷えている時、血流が悪い時にも足がつりやすい状態になっているので注意しましょう。

このように、カラダを温め、血流を促すように意識し、ミネラルや水分摂取も怠らないようにするという行動が予防になるため、足がつらないように気を付けることは、健康にもつながる行動になるといえます。

“足がつる”って、どういうこと?

足がつるのは、病気の可能性も?

睡眠時に足をつりやすい人は、次のような原因が考えられます。
人間は睡眠時にも多くの汗をかきます。すると、体内の水分量が減ってしまい、そのような状況下で寝返りを打ったりすることで、ふくらはぎの筋肉に必要以上の負荷がかかってしまいます。
その結果として、足がつってしまうという訳です。

また、運動中に足がつってしまうケースについては、筋肉が疲れている状態で、さらに筋肉への指令が過剰に入ってしまうことが原因とされています。

他にも甲状腺や肝臓、腎臓などの疾患、糖尿や変形性腰椎症、医薬品による影響など病気によるものもありますので、頻繁に足がつるようなら、一度専門の病院で検査してみることをおすすめします。

足がつった時におすすめの漢方薬

漢方入門!漢方薬の名前に隠された秘密を解説

一般的なイメージとして、漢方薬には速効性がないと思っている人が多いと思います。
ところが、足をつった時に服用する漢方薬は、急な症状にも用いることができるのでおすすめです。

具体的には「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」という漢方薬になりますが、その名の通り「芍薬」と「甘草」の2つ生薬で構成されています。
効能としては、こむらがえりや筋肉のけいれん、腹痛、腰痛などの痛みを抑える作用があります。
非常にメジャーな漢方薬のひとつで、久しぶりにカラダを動かす時や夜中に足をつりがちな人は日頃から寝室などに常備しておくと安心です。

ただ、医薬品との相互作用にも注意点があるので、現在服用中の医薬品などがある人は、漢方に詳しい医師や薬剤師に相談してから服用するようにしましょう。

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

こちらも参考に!

漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介

https://www.kampo-view.com/clinic
Jul 22 2022

薬剤師・大久保 愛

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