漢方ビュー通信

若返り促進!?寒い時期こそカラダを動かす習慣を!

若返り促進!?寒い時期こそカラダを動かす習慣を!

運動の効果が、健康増進のために欠かせないことであるのは周知の事実。
筋肉がつく、心肺機能の向上、ダイエット効果など、少し考えただけでもそのメリットはたくさん挙げられます。中でも、近年明らかになってきたのが、若返りホルモンとの関係や骨密度との関係、腸内細菌との関係など。

寒くなってくると、どうしても運動する習慣が減ってしまいがちですが、今回は薬剤師である筆者が、すぐにでも運動をしたくなる情報を紹介します。

運動で若返りホルモンを分泌しよう!

私たちの筋肉、特に下半身の筋肉からは10種類以上のホルモンが分泌されていますが、これらのホルモンを総称して「マイオカイン」といいます。
じつは、これらは、認知症予防や動脈硬化の予防、糖や脂質の代謝アップ、血圧の安定などの働きに期待でき、別名“若返りホルモン”ともいわれています。
スクワットやカーフレイズなどの下半身の筋力トレーニング、ランニング、お尻を動かすトレーニングなどがマイオカインの分泌を促してくれるとされています。

また、余談にはなりますが、マイオカインはよく噛むこと、つまり咀嚼筋からも作られます。カラダを動かすこと以外に、顎を動かすことも意識しておくとよいでしょう。

骨密度が下がりやすい冬は、骨に刺激を!

骨密度が下がりやすい冬は、骨に刺激を!

冬になると日照時間が短くなるため、紫外線によって生成が促される「ビタミンD」が不足しがちになります。ビタミンDはカルシウムの吸収を促し、骨を丈夫にするために役立つ栄養素です。
そのため、冬になると骨密度が低下してしまう人が増え、骨粗しょう症による骨折も増加するといわれています。

そこで、対策になるのが骨へ刺激が生じるような“軽い運動”です。
例えば、軽いジャンプや縄跳び、かかとの上げ下げ運動をすることで、骨へ刺激が加わり、新しく骨を作り出そうとするホルモン「オステオカルシン」の分泌が促されます。
これらの運動によって、骨が丈夫になるとともに、脂質や糖の代謝も促され、ホルモンも活性化し、気力も湧いてきます。

老化に伴う症状に漢方薬を

漢方薬

気温が寒くなると、どうしてもカラダを動かすのが億劫になってしまいます。
ですが、軽くスクワットをしたり、ランニングしたり、その場でジャンプをしたり、つま先立ちになったりするだけでも、十分カラダにとってはプラスになります。
寒い時期こそ、カラダを動かす習慣を身につけて、芯からカラダを温めながらエイジングケアを強化していきましょう。

また、漢方薬の中にも処方として、頻尿や高血圧の方の耳鳴り、下半身のむくみなどにも役立つ「牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)」や「八味地黄丸(はちみじおうがん)」などが知られています。
その他にも、さまざまな症状に対して、効果に期待ができる漢方薬は多くあります。興味のある人は、一度試してみるとよいでしょう。

しかし、漢方薬を選ぶ際は、自己判断は避けて、専門の医師や薬剤師などを頼るようにしましょう。
なぜなら、漢方薬も“薬”──、個々の体調や併用薬、既往歴などが処方の判断基準になりますので、自己判断での服用は避け、漢方に詳しい医師に相談して、自分に合った漢方薬を服用するようにしましょうね。

できることは、すべて活用してカラダを強化していきましょう。

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

こちらも参考に!

漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介

https://www.kampo-view.com/clinic
Nov 29 2022

薬剤師・大久保 愛

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