漢方ビュー通信

専門家がアドバイス、「なんとなく不調」には〝伸び〟がオススメ

専門家がアドバイス、「なんとなく不調」には〝伸び〟がオススメ

「なんとなく不調を感じる人」は75.6%

コロナ禍が始まって早3年。
政府は、この春にも新型コロナウイルス感染症を感染症法の2類相当から5類に切り替えることを示唆していますが、以前のような日常を取り戻せるかは、私たちの心構えにかかっているようにも思えます。

そんななか、株式会社ツムラが「なんとなく不調に関する実態調査」を実施しました。この調査はコロナウイルスの感染が拡大し出した2020年にスタートし、今回で3回目となります。
この結果、「なんとなく不調を感じる人」は75.6%となり、1回目の調査から3年間、7割前後で推移していることがわかりました。
依然として「なんとなく不調」を感じる割合は高いままでした。

もっともよく見られた不調は頭痛で55.1%

もっともよく見られた不調は頭痛で55.1%

本調査は2022年12月7日~12月10日にかけてインターネット調査機関で行われ、全国の20~40代の男女1,800人が回答を寄せました。

日常生活の中で、なんとなく調子が悪いと感じる「なんとなく不調」がある人を男女で比べてみると、男性(70.0%)より女性(81.1%)に多く見られました。
また、なんとなく不調で感じる症状は「頭痛」がもっとも多くて55.1%、次が「疲れ・だるさ」で51.5%、3番目が「目の疲れ」で50.0%、4番目が「肩こり」で49.7%、5番目が「イライラ感」で38.2%でした。

前回(2021年)の調査では、翌年(2022年)の不調について予想してもらっています。すると、60.6%の人が「翌年になんとなく不調を感じそう」と予想し、実際はそれを上回る結果となりました。

なんとなく不調を「対処している」人も増加

続いて、「なんとなく不調」を感じたときの対処法について聞いたところ、「病院の受診・医師の診察を受ける」と答えた人は全体の35.7%で、前回調査(27.0%)より8.7ポイント増加しました。特に女性では、24.3%から34.2%と、10ポイントも増えていました。

「市販薬を服用する」と答えた人は全体の48.2%で、前回調査(41.2%)より7.0ポイント増加しています。男性は38.6%から46.0%となり、7.4ポイント増、女性も43.5%から50.0%と、6.5ポイント増でした。

なんとなく不調に効くセルフケアは「伸び」

なんとなく不調に効くセルフケアは「伸び」

今回の調査を受け、芝大門いまづクリニック院長の今津嘉宏先生はこうアドバイスします。

「コロナ禍による外出制限で運動したり移動したりする機会が極端に少なくなり、運動不足による肩こりや腰痛、首こりからくる頭痛や目の疲れ、筋肉量の低下に伴う疲労感やだるさなどの症状が顕著になります。また、パソコンなどを使用している際の姿勢は、前かがみで猫背になりやすく、これも肩こり、腰痛、頭痛、目の疲れなどの全身の倦怠感・疲労感につながります」

「これらの症状を改善する手軽な方法が〝伸び〟です。
まず、①両腕を身体の前に伸ばし、ゆっくりと背中側へ開きます。手のひらを上へ向け、できるだけ小指が上、親指が下になるように回転させます。両腕を伸ばししたまま背中側へ広げていくと、左右の肩甲骨が合わさるようになります。これを約1分行い、ゆっくりと元の位置へ腕を戻します」

「次に、②両腕を真っ直ぐに上へ伸ばします。手のひらは後ろ側へ向くようにし、できるだけ小指が後ろ、親指が前になるように回転させ、ゆっくりと天高く伸ばしていきます。約1分行い、ゆっくりと下げていきます」

「この2つの〝伸び〟を30分に1回程度、①②の順で行ってみてください。疲れ・だるさ、目の疲れ、肩こりなど、なんとなく不調の症状がぐっと楽になるはずです」

今津先生おすすめの不調改善セルフケア、ぜひ皆さんもやってみてくださいね。

参照

ツムラ「第3回なんとなく不調に関する実態調査」
https://www.tsumura.co.jp/newsroom/item/20230120.pdf

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

こちらも参考に!

漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介

https://www.kampo-view.com/clinic
Feb 21 2023

医療ライター・山内

関連コンテンツ