漢方ビュー通信

若いうちから注意が必要、腎臓を健康に保つポイント

若いうちから注意が必要、腎臓を健康に保つポイント

左右にひとつずつあるソラマメの形をした臓器

最近、有名なコミックの登場人物が出てくるテレビコマーシャルで、気になっている人も多いのではないでしょうか。そう「腎臓」の話です。
腎臓は、左右にひとつずつあるソラマメのような形をした臓器です。
水分やミネラルの量を調整して、体液の濃度を一定に保つ、血液中の老廃物を尿として体外に排出する、血圧のコントロールを行う、骨を丈夫にするといった働きがある臓器で、血液を作るために必要なホルモンも作っています。

この腎臓が、何らかの理由で機能が低下した状態を慢性腎臓病(CKD)といいます。
患者数は1,330万人ともいわれ、20歳以上の8人に1人が罹患している計算になります。(日本腎臓学会 編『CKD診療ガイド2012』より)

腎臓が悪くなることによる問題は大きく2つ

腎機能が低下することの問題点は、大きく2つあります。

ひとつは、腎臓そのものが担う機能が損なわれるという点です。具体的には腎臓が悪くなると、血圧が高くなったり、血尿やタンパク尿が出たり、むくみが生じたりします。

そしてもうひとつは、全身の病気のリスクが上がるという点です。
腎臓は「心臓や脳の状態を映す鏡」のようなものと考えられていて、“腎臓が悪い=ほかの臓器も悪い”とされるのです。
実際問題として、腎機能が落ちている人ほど狭心症や心筋梗塞、心不全に陥りやすいことがわかっています。

健康診断の尿検査、タンパク尿+なら再検査

残念ながら、腎機能の低下で生じる症状は、かなり進行しなければ表れないそう。
それだけ自覚することが難しい病気といえます。
だからこそ、健康診断などで行われる「検尿(尿検査)」が大事です。

そこで、タンパク尿の項目をチェック。「+」が1つなら再検査が必要、「+」が2つなら、何らかの腎臓病が疑われます。
このほかに、「推算糸球体濾過値(eGFR)」を調べるという方法もあります。これは、血液検査の血清クレアチニンの値から求められるもので、医療機関で調べてもらえるほか、日本腎臓病協会のホームページなどで確認することもできます。

再生しない臓器だから大事にしよう

腎臓は肝臓のように再生ができない臓器なので、一度壊れてしまうと元に戻りません。
そうなると、人工透析か腎移植といった治療をする必要が出てきます。
漢方でも腎臓を元に戻すことはできませんが、腎機能の低下によって生じるさまざまな症状を改善に導くことはできるとされています。

漢方薬

例えば、むくみには「茵蔯五苓散(いんちんごれいさん)」や「越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)」、下肢痛や腰痛には、「牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)」や、「八味地黄丸(はちみじおうがん)」、皮膚のトラブルには、「温清飲(うんせいいん)」、「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」などです。

腎臓は加齢によって機能が落ちていきますが、そのほかにも、肥満や運動不足、過度な飲酒、喫煙、ストレスも悪化因子になっています。こうしたリスクファクターを遠ざける生活がまずは大切です。

参照

日本腎臓病協会
https://j-ka.or.jp/ckd/about.php

漢方スクエア 腎機能低下時や透析時の漢方薬

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

こちらも参考に!

漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介

https://www.kampo-view.com/clinic
Jul 4 2023

医療ライター・山内

関連コンテンツ