「緊張性頭痛」と「片頭痛」の2大頭痛、その違い知ってますか?
ストレスや血行不良で起こるのが「緊張性頭痛」
仕事や家事などに支障が出て、生活の質(QOL)が大きく低下することで知られる頭痛。
「痛み止めを飲んで何とかしのいでいる」「とりあえず横になって休む」といった、応急処置的な対策を講じている人も多いのではないでしょうか。
頭痛にはいくつか種類がありますが、そのなかでも多いのが「緊張性頭痛」と「片頭痛」です。
緊張性頭痛は、頭全体、あるいは後頭部から首筋にかけて「はちまきをギューっと締められたような」、「頭に重石を乗せられているような」痛みが特徴。
首や肩の凝りを伴うことが多く、めまいが起こることもあるようです。
原因は、精神的なストレスや、長時間のデスクワークなどによる血行不良だといわれています。また、姿勢の悪さも要因のひとつになっているようです。年齢、性別問わず生じる頭痛です。
前触れがあり、脈打つ痛みが特徴の「片頭痛」
これに対して片頭痛は、20~40代の女性に多いとされる頭痛。
頭の片側または両側のこめかみから目の周りあたりが痛くなり、「ズキンズキン」「ドクンドクン」といった脈打つような痛みが出るのが特徴です。
痛みの時間が比較的長く(4時間~3日間)、じっとしていると痛みは和らぎますが、反対に頭を動かすと痛みが増します。痛みがあるときは音や光に敏感になり、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。
最大の特徴が、痛みの前触れとして、ピカピカと光が見える「閃輝(せんき)暗点」を感じる点です(ただし個人差もあり、必ず起こるわけではないようです)。
簡単にできる緊張性頭痛と片頭痛の見分け方
緊張性頭痛と片頭痛の見分け方は、「頭やカラダを動かすとどうなるか」です。
緊張性頭痛はカラダを動かすことで血行がよくなるため、痛みが和らいできます。一方、片頭痛は安静にしていた方がよく、頭を動かすと痛みが増します。
頭痛持ちの人のなかには、緊張性頭痛と片頭痛が併存している例が少なくありません。
ですので、自分はどちらのタイプの頭痛持ちなのかを見極めるというよりも、頭痛が起こったときにどっちの頭痛なのかを知って、対策を取るために役立てるといいようです。
ちなみに緊張性頭痛は、もみほぐしやストレッチをする、お風呂や温タオルなどで温めるといった対策が有効です。
片頭痛は暗くて静かなところで安静にするのが一番。空腹だと痛みが増すことがあります。また、緊張性頭痛と違い、入浴などで温めるとかえって痛みが増すので気を付けましょう。
「緊張性頭痛」と「片頭痛」とは違う頭痛にも注意
慢性頭痛には「緊張性頭痛」と「片頭痛」だけでなく、「群発頭痛」もあります。
群発頭痛は片方の目や目の上、こめかみのあたりにえぐられるような激痛が起こるのが特徴で、圧倒的に男性に多く見られます。
このほかに、病気が原因で起こる「二次性頭痛」もあります。とくに注意しなければならないのは、くも膜下出血や硬膜下血腫、脳腫瘍などによる頭痛です。
「痛み方が変わった」「今までに経験したことのないほど強烈な痛みを感じる」「手足のしびれやマヒがある」といったときは、すぐに病院を受診し、医師の診察を受けましょう。
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ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)
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https://www.kampo-view.com/clinic医療ライター・山内