漢方ビュー通信

【薬の豆知識】市販薬の分類で「漢方薬」はどうなっている?

【薬の豆知識】病院の薬&薬局・ドラッグストアの薬

今回も前回に続き、薬(おもに市販薬)について、いろいろと解説していきます。

一般用医薬品(市販薬)にはいくつか種類がある

薬には、医師が処方する医療用医薬品と、医師の処方なしに薬局やドラッグストアで購入できる一般用医薬品(市販薬)があり、さらに医療用医薬品には先発医薬品後発医薬品があることをお伝えしました。

さらに、薬局やドラッグストアで買える薬には、いくつか種類があるので、今回はそれをまとめたいと思います。

「OTC医薬品」ってどんな薬のこと?

OTC医薬品とは、〝薬局のカウンター越しで購入できる(Over The Counter:オーバー・ザ・カウンター)医薬品〟をいいます。先に紹介した一般用医薬品のことを指します。
OTC医薬品は服用時の注意度に応じて、大きく4つに分類されています。それが、「要指導医薬品」「第1類医薬品」「第2類医薬品」「第3類医薬品」です。

要指導医薬品は、服用に際して安全性や副作用の面から慎重を期す必要があります。薬剤師が対面で文書を使って情報を提供することが義務づけられています。
第1類医薬品も要指導医薬品と同じで、薬剤師が対面で文書を使って情報を提供する義務があります。要指導医薬品から3年間販売して、問題がなければ第1類医薬品になります。こうして医療用医薬品から一般用医薬品になった薬を「スイッチOTC医薬品」ということもあります。

「(指定)第2類医薬品」と「第3類医薬品」について

「第2類医薬品」や「第3類医薬品」は薬剤師だけでなく、登録販売者でも購入時の対応が可能です。
薬局やドラッグストアにある多くの薬が第2類医薬品や第3類医薬品です。また最近ではインターネットでも薬を販売していますが、対象となっているのは第1類医薬品、第2類医薬品、第3類医薬品です。

では、一般用医薬品の漢方薬はどんな位置づけになっているのでしょうか。
漢方薬を扱う製薬企業のサイトなどを見ると、ほとんどが第2類医薬品になっています。一部、指定第2類医薬品となっているものもありますが、これは第2類医薬品ではあるものの、「特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するもの」と定義されている薬を指します。パッケージにその旨を表示する、陳列の位置は情報提供カウンターから7メートル以内といった決まりがあります。

漢方薬を安全に使うため、薬剤師に相談を

薬と一口で言っても、効きの強さや副作用のリスクまでさまざまです。
安全だと思っている薬であっても、ほかの薬との飲み合わせによって問題が生じることもありますし、体質によってはアレルギー症状が表れることもあります。
症状や不調を取り除いて健康になるための薬を適切に使うためには、薬剤師や販売登録者のもとで相談するなどして、用法・用量を守ることは大原則です。

漢方薬も同様です。
一般的に「自然由来でカラダに優しい」「副作用が少ない」というイメージがありますが、漢方薬も薬であることには変わりません。種類によっては強めの作用を持つものだったり、副作用に気を付けなければいけないものだったりもあります。かかりつけ医や薬剤師に相談の上、自分に合ったものを適切に使うようにしましょう。

漢方入門!漢方薬の名前に隠された秘密を解説
参照

厚生労働省 指定第2類医薬品について
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002w4wd-att/2r9852000002w511_1.pdf

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

こちらも参考に!

漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介

https://www.kampo-view.com/clinic
Dec 13 2023

医療ライター・山内

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