漢方ビュー通信

「私のおりもの、変?」排卵日の女性の事情

「私のおりもの、変?」排卵日の女性の事情

排卵日、自分の体の変化に気がついていますか?

ちょっとしただるさや、下腹部の違和感、おりものの変化などを感じる人は多いのではないでしょうか。
排卵日が自分でわかると妊活がしやすくなったり、生理の時期が把握できたりと女性にとってはメリットだらけ。

今回は薬剤師である筆者が、その排卵日のおりものの特徴と変化を解説します。

おりものの作用と変化

不規則な生活やストレスの多い日々を送っている人には、排卵に伴う正常なおりものの変化ではなく、“異常なおりもの”の変化を感じている人が多いのではないでしょうか。
さっそく、おりものの正常な変化と異常な変化を解説していきますね。
まずは、正常な生理周期によるおりものについてです。
おりものの役割は大きく分けて二つあります。一つは、細菌が膣を通して体に入ってくるのを防ぎ、膣の中をきれいに保つ自浄作用。二つ目は排卵期に受精の手助けをし、妊娠を促すための作用です。
さらに、生理周期による変化について説明します。
生理が終わり排卵期までの一週間くらいは、さらっとしたニオイも量も少ない透明なおりものです。その後、排卵期になると三日程は、とろみのあるニオイの少ない透明なおりものになりますが、量が増えます。その後は生理に近づくにつれて、粘性のある白濁したおりものに変わり、量も少なくなってきます。生理の直前になるとニオイが少しきつくなることがあります。
このように、“排卵期はとろみのある透明なおりもので量が増える”と覚えておくと自身の生理周期を把握しやすいでしょう。

おりものの異常な変化

おりものの異常な変化

排卵期~生理までの間に「カンジダ膣炎」にかかり、それを繰り返す人は多いです。カンジダは健康な人にもいる菌で、腸や口や食道など様々な部位に存在します。しかし、免疫力が下がっていたり、慢性疲労だったり、妊娠中だったたりするとカンジダが悪さをして、排卵前後~生理までの間に白いクリーム状のポロポロしたおりものや、外陰部・腟内の痒みを引き起こしてしまう可能性があります。
おりものに異常を感じたときは、早寝お腹周りを温めたり、甘い物を減らしたりするように心がけましょう。しかし、異常なおりものが多量に出たり、強い痒みがある状態になってしまったら、早めに病院で治療を受けましょう。

日頃自分の体と向き合いケアすることで、体調管理や妊娠を考えたときにとても役立ちます。早期の養生が将来の自分の体を支えてくれる場合もあるので、体の不調を感じている人は体調管理に気をつけましょうね。

May 23 2017

薬剤師・大久保 愛

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