漢方ビュー通信

未病解決のファーストステップは、快便であること!

未病解決のファーストステップは、快便であること!

近年、健康に対する意識が高まり、病気とはいえない小さな不調を取り除くことで、病気の発症を未然に防ごうとする考え方が一般的になりつつあります。
このような病気とはいえない不調を漢方医学では「未病」と呼んでいますが、未病に対するアプローチの重要性は以前から唱えられてきました。

よく耳にするのが、不調があったとしても病名がつかないことで対処できず、そのまま放置されてしまうケースです。そうすると、その不調は悪化していき、結果として病気へと発展していくのです。

そこで、今回は薬剤師である筆者が、対処が取りにくい未病を解決するためのファーストステップを紹介します。

どんな不調でも、最初に気にかけてほしいこと

いろいろな環境におかれ、さまざまな人と会い、いろいろなものを食べ、さまざまな天気が訪れる毎日。このような中、私たちの体調は毎日安定して同じ状態でいることは、非常に難しいことでしょう。
日常生活で、どんな不調が起きたとしても、最初に気にかけてほしいことがあります。
それは“快便であるか?”ということです。
残便感があったり、便がコロコロとしていたり、ベトリとした便が出たり、下痢になっていたり、お腹が張っていたりと、常にお腹がスッキリしない状態は注意です。

快腸と感じる時には腸内環境が整っていますが、腸内の状態は、免疫・メンタル・肌荒れなどの状態に関係するため、未病の発症に深くかかわっているからです。

腸内環境を整えて“快便”に!

腸内環境を整えて“快便”に!

私たちのカラダには、1,000種類、100兆個、1.5㎏もの微生物が腸内に生息しているとされています。もはや、人間と微生物は一心同体の生命体であるといっても過言ではありません。また、これらの微生物の特性は、私たちの体質にも影響を与えます。
つまり、腸内細菌叢の状態を自分にとってメリットのある状態に維持しておくことが、未病を解決するうえで優先的に注目するポイントとなるのです。

なんとなく不調を感じるときには、まず、その指標のひとつである“快便”を目指して、食事・運動・睡眠といった基本的な行動の見直しを行っていきましょう。

未病の改善を得意とする漢方医学

原因不明の微熱には漢方がオススメ

漢方医学は、未病の改善を得意としています。そのため、漢方薬には些細な不調の改善に役立つ働きが満載です。
例えば、口内炎や歯ぎしり、頭重感、カラダの疲れなど些細な問題への対応も得意としています。

また、原因不明の不調を感じる時には、同時多発的にさまざまな症状が出るケースも多いです。
漢方薬の中には、ひとつの処方薬に複数の効能・効果を含むものもあるので、漢方薬を服用することで複数の不調の改善が期待できます。

病気とはいえない不調を抱えているときには、漢方に詳しい医師や薬剤師に相談しながら、漢方薬を試してみてはいかがでしょうか。
そして、今回のテーマである“快便”を意識しながら、腸の働きを正常に保てるような食生活を送れるように取り組んでいきましょう。

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

こちらも参考に!

漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介

https://www.kampo-view.com/clinic
Jun 7 2022

薬剤師・大久保 愛

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