漢方ビュー通信

胸がドキドキする――これって心臓の病気なの?

心臓は1分間に何回拍動しているか?

緊張する場面だったり、人に会ったりすると胸がドキドキします。
また、激しい運動をしたときも心臓の鼓動が早くなります。
しかし、とくにきっかけもないのにドキドキしたら…「もしかして、心臓の病気なのでは?」と心配になりますよね。

個人差もありますが、私たちの心臓は1分間に70回前後、拍動しています。この拍動によって全身に血液が送られ、細胞に栄養や酸素が届けられています。
ふだん、こうした心拍は意識することはありませんが、まれに心臓のドキドキを自覚することがあります。これが動悸です。

動悸ですぐに診てもらったほうがいい病気は?

動悸といっても、その原因にはさまざまなものがあります。
原因のひとつは、やはり心臓の病気に関するものです。
例えば、不整脈という病気は、本来なら規則正しいリズムを刻む心拍が、何らかの理由で乱れてしまった状態をいい、不規則なリズムの動悸を感じます。

また、心臓の機能が低下する心不全という病気、心臓の血流が逆流しないようにしている弁が悪くなる弁膜症という病気では、息切れを伴う動悸が生じます。
こうした病気のなかには、すぐに診てもらう必要があるものも多いので、動悸に加えて息苦しさや胸痛などがあったら、すぐに病院を受診する必要があります。

更年期障害の一症状として動悸が起こることも

このほかにも、更年期障害のひとつとして動悸が起こったり、内分泌の病気(バセドウ病や甲状腺機能亢進症)といった病気でも動悸が表れたりします。
ホルモンの乱れである更年期障害で、なぜ心臓由来の動悸が起こるのでしょうか。そこには、脳の視床下部という部分が深く関係しています。

じつは、視床下部は女性ホルモンの分泌に関わる部分である一方、心拍を調整している自律神経の中枢でもあります。そのため、女性ホルモンが低下していく更年期は自律神経も乱れがちで、その結果、動悸が起こってくるのです。
(女性ホルモンと視床下部の関係はこちら

いずれにしても、ほかの病気との鑑別も必要になりますので、自己判断せず、一度病院で調べてもらうことをおすすめします。

<不安→動悸→不安→動悸>のループに働きかける漢方薬

漢方薬

心臓は命の要であるだけに、動悸を感じると不安になるものです。
しかし、こうした不安感が自律神経の中の交感神経を優位にさせて、さらに動悸をもたらしてしまうこともわかっています。<不安→動悸→さらなる不安→動悸……>といった負のループが生じてしまうのです。

ただ、病院などで診てもらっても問題がないようであれば、あまり気にしないこと。動悸を感じたら落ち着いて、ゆっくりと深呼吸をしてみましょう。
それでも不安がぬぐえないときは、漢方薬の力を借りてもいいかもしれません。

こうした不安や動悸を訴える人には、気持ちを落ち着ける「柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)」などの柴胡剤(さいこざい)や、「桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)」、「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」などが用いられていますので、かかりつけ医に相談の上、漢方薬を処方してもらうとよいでしょう。

ご存じですか?

医療用漢方製剤はお近くの医療機関で処方してもらうこともできます。
ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

こちらも参考に!

漢方に詳しい病院・医師検索サイト紹介

https://www.kampo-view.com/clinic
May 16 2023

医療ライター・山内

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