漢方ビュー通信

続 実態調査で判明!テレワークと不調の関係は?

続 実態調査で判明!テレワークと不調の関係は?

第5波が落ち着いた時期、毎日出社している人が約4割

4月11日の通信に続いてお伝えする、不調の実態を調べた株式会社ツムラのインターネットアンケート。ここでは、テレワーク(リモートワーク)と不調との関係も明らかになりました。

改めてアンケートの概要をお伝えすると、調査は2021年12月3日から8日まで、テレワークで働いた経験がある769人(現在テレワークで働く519人、以前はテレワークだったが現在は出社・出勤形態で働く250人)を対象に実施されました。

アンケートによると、新型コロナウイルス感染症の第5波から感染者数が減少した2021年9月以降の出社状況は、毎日出社している人はおよそ4割、週3~4日が2割強、週1~2回が1割強でした。また2割弱は出社が推奨されたり義務付けられたりしていませんでした。

以前の働き方「好ましい」「好ましくない」が半々

以前の働き方「好ましい」「好ましくない」が半々

アンケートでは、以前のような働き方を推奨するかについて聞いたところ、「好ましい」が37.7%、「好ましくない」が37.7%と、同じ割合に。興味深いことに、現在テレワークをしている人は以前の働き方に戻るのは「好ましくない」と考え、出社を始めている人は「好ましい」と考えている傾向がありました。
またテレワークについては、さまざまな意見がありました。その一部を紹介します。

<以前のような出社・出勤体制に対する意見>

・テレワークをしても仕事が回るのであれば元に戻す必要はない(男性20代)
・週に1、2回の出勤は望ましいが、在宅勤務により業務効率が上がり通勤時間がなくなるメリットもあり、継続してほしい(男性20代)
・コロナが終わっていない中で、出社回数を増やさざるを得ない仕事にはつきたくない。個人の裁量で在宅と出社が半々になる仕事に就きたい(女性30代)
・在宅勤務を経験しましたが、集中できないときが多々あり、対面でのコミュニケーションができる職場で働くことが自分には向いている(男性20代)
・出社、出勤は日常生活で当たり前のことだと認識。新型コロナウイルス感染症対策で万全を期す前提で、働く意欲とコミュニケーションも円滑になりやすく、よいと実感している(男性20代)
・テレワークが始まった直接のきっかけはコロナであったが、今ではワークライフバランス改善の一環としても捉えられており、自分もそう理解している。よって、テレワークが一切終了となると働き方改革が後退したと考える(男性40代)

体調が悪いときはテレワークをしたい

私たちは多少の不調ぐらいでは会社を休むことはせず、なんとかやりくりして仕事をこなしていますが、「体調の悪い日ぐらい家で働けたらいいのに」と思う人も多いのではないでしょうか。

実際、アンケートの結果を見ると、体調不良を感じやすい人ほど、テレワークを望んでいる傾向がありました。とくにテレワーク経験者は、体調が悪いときに以前のような働き方になることで、「苦労しそう(41.7%)」と考えていました。

男女別でみると、現在テレワーク中の女性では、出社・出勤を「苦労しそう(56.8%)」と、心配する割合がもっとも高くなっていましたが、男性は3割弱にとどまり、出社・出勤をさほど困難だと考えていないようです。
ほかにも、以前のような働き方に戻ることで「心身の不調が悪化する」と答えたのは、現在テレワーク中の女性の割合がもっとも高くて、40.3%に。逆に「改善する」と答えたのは、テレワークから出社・出勤へ戻った男性で、39.3%でした。

アンケート

体調が悪いときにがまんせず働くために

これまでは、心身の不調に関係なく出勤していたワークスタイルが、テレワークができることで出社・出勤かを選べて、不調に応じた働き方ができるようになる――。
新型コロナウイルス感染症そのものは大きな問題ですが、それを機に始まった新しい働き方は、私たちに〝体調が悪いときに、無理やがまんをせず働く〟という環境を与えてくれる可能性が出てきたといえそうです。

このことについて霞が関ビル診療所婦人科の丸山綾先生は、「2022年も『不調』の予想が色濃くなっています。コロナ禍で先の見えない不安感が不調の要因になっていると考えられますが、テレワークか出社・出勤か、働き方が変わるだけでも生活リズムに影響がありそうです」と話しています。

参考:ツムラ「第2回 なんとなく不調に関する実態調査」
https://www.tsumura.co.jp/newsroom/topics/2022/01180826.html

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ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
(すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。)

こちらも参考に!

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https://www.kampo-view.com/clinic
Apr 26 2022

医療ライター・山内

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