やっぱり春より厄介だった!秋の花粉症
花粉症は春のものだと思われがちですが、秋に花粉症で困っている人は意外と多いと思います。しかし、花粉症を認めるのが嫌で風邪をひいていると信じていたい人もいるのではないでしょうか。
今回は、薬剤師である筆者が秋の花粉症の特徴と対策について解説したいと思います。
春と秋の花粉症の違い
秋は、ブタクサやヨモギやカナムグラなどの花粉が飛んでいます。これらの花粉は春の花粉と比べて粒子が小さめなのが特徴です。春の花粉は粒子が大きく粘膜にくっつきやすいため鼻にたまりやすく、くしゃみや鼻づまりなどの症状を起こしやすいです。しかし、秋の花粉は粒子が小さいため気管に入り、咳や喉の痛みなどの症状を起こしやすくなります。
秋は季節の変わり目で風邪をひく人も多いため、花粉症と風邪症状を見分けにくく感じることもあります。気になる症状がある人は、早めに医療機関を受診し原因を追求することが大切です。
秋の花粉症チェック
秋の花粉症は風邪と見分けがつきにくいものです。以下のチェックに5個以上該当する人は花粉症を疑ってみましょう。
透明な水っぽい鼻水が出る
喉が痛い
微熱が出る
咳が長引く
くしゃみが止まらない
晴れた日に体調が悪くなる
目のかゆみや充血がある
毎年同じ時期に起こり、長引きやすい
風邪の場合、鼻水は黄色くなりやすく、晴れた日に体調が悪くなることも少なく、目などのかゆみが出ることも少ないです。自分の体調変化と向き合い、確認してみましょう。
花粉症対策
1:花粉に近づかない、室内に入れない
晴れた日の日中はなるべく室内で過ごすようにしましょう。どうしても外出する場合はすべすべとした素材の洋服を着るようにして、室内に入る前に服についた花粉を払うようにしましょう。髪型はできるだけ結ぶなどしてまとめるようにしましょう。コンタクトレンズは花粉が付着しやすいためメガネを使うようにしましょう。
2:状態にあわせてツボを押す
鼻水を抑えるツボ
迎香(げいこう):小鼻の両脇であり犬歯の付け根あたりの少しくぼんでいる部分です。両手の中指をあてて30秒程度軽く押してください。
目の充血を抑えるツボ
清明(せいめい):鼻の付け根であり目頭に位置する少しくぼんでいる部分です。両手の人差し指をあてて30秒程度軽く押してください。
咳を抑えるツボ
天突(てんとつ):左右の鎖骨のちょうど真ん中の隙間のくぼんでいる部分です。人差し指で下に向かって30秒程度軽く押してください。
毎年おとずれる季節の変わり目の不調。原因を理解し、なるべく症状を軽減したいですね。
薬剤師・大久保 愛